KADOKAWA Technology Review
×
動画、ロボット、マルチモーダル——生成AIの次のトレンドは?
【6/26開催】イベント申込受付中!
グーグルの未来はテンソルフローにある
leonard greco
ニュース 無料会員限定
Google Stakes Its Future on a Piece of Software

グーグルの未来はテンソルフローにある

グーグルが2年前に公開した「テンソルフロー」はAIへの熱狂的な関心を背景に、グーグルに多大な利益をもたらそうとしている。グーグルはアマゾンとマイクロソフトからシェアトップを奪うつもりだ。 by Tom Simonite2017.07.07

2015年前半、グーグルに所属する人工知能(AI)の研究者は「テンソルフロー(TensorFlow)」と呼ばれるソフトウェアを作り出した。2年後、機械学習ソフトウェアの構築に使われているテンソルフローは、グーグルとその親会社「アルファベット」の多くの未来の野望の土台となっている。

テンソルフローは、グーグルのエンジニアたちが実用的な機械学習のコードを簡単に書けるようにし、検索などのサービスや音声認識の精度を向上させた。しかし、テンソルフローがグーグルのプログラマー向けにリリースされたわずか数カ月後、グーグルはテンソルフローを誰でも無料で使えるように公開した。

その決断は業界への貢献なのか、はたまた単なる馬鹿げたことに見えたかもしれない。だが、それからおよそ2年が経ち、テンソルフローの公開がグーグルにもたらした利益は明白になってきている。

テンソルフローは機械学習を使って新しいものを作りたいプログラマーたちを魅了している。「テンソルフローは現在、非常に多く使用されており、その数は急増しています」とグーグルのジェフ・ディーン主席研究員は話す。ディーン主席研究員はテンソルフローの設計を指揮し、グーグルの中核であるAI研究グループを率いる人物だ。テンソルフローで構築したソフトウェアはどこでも稼働できるが、とりわけグーグルのクラウド・プラットフォームには移行しやすい。テンソルフローの人気は、約400億ドル(かつ現在も成長中)というクラウド・インフラ市場でグーグルがより大きなシェアを勝ち取る手助けとなっている。現在グーグルは、クラウド・インフラ市場ではアマゾンとマイクロソフトにはるか及ばない第3位に位置している。

グーグルでクラウド事業を統括するダイアン・グリーン上級副社長は、2017年4月 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る