KADOKAWA Technology Review
×
AIに足りないのは「自律性」と「安全性」——キーパーソン語る
Jeremy Portje
ニュース 無料会員限定
AI savants, recognizing bias, and building machines that think like people

AIに足りないのは「自律性」と「安全性」——キーパーソン語る

今日のAIに足りないものとは何か?アレン人工知能研究所CEO、ニューヨーク大学教授、マイクロソフト研究員が語った。 by David Rotman2018.04.02

自動運転車やアルファ碁(AlphaGo)の大成功といった人工知能(AI)における驚くべき進歩の具体例は数知れないが、テクノロジーの達成度はいまだ非常に限られており、「自律」の域からはほど遠い。実際、アレン人工知能研究所のオレン・エツィオーニCEO(最高経営責任者)に言わせると、今日の機械学習システムは「AIサヴァン症候群」だという。

エツィオーニCEOは3月26日、サンフランシスコで開催されたMITテクノロジーレビュー主催の年次カンファレンス「EmTechデジタル」で、自動運転車や音声認識は機械学習が基礎となっていると説明した。エツィオーニCEOによると、今日でも機械学習の99%は人間の作業に基づいているという。

エツィオーニCEOは、機械学習には大量のデータが必要で、そのデータすべてには「これは犬」「これは猫」といった具合にラベルづけが必要だと指摘。その後、人間が適切なアルゴリズムを用意しなければならない。これがすべて手作業によるものなのだ。

AIは「何か謎めいたものでも、魔法のようなものでもないのです」とエツィオーニCEOはいう。「現在の能力を上回るには、膨大な研究が必要となるでしょう」

今日のAIの …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中! ひと月あたり1,000円で読み放題
10 Breakthrough Technologies 2024

MITテクノロジーレビューは毎年、世界に真のインパクトを与える有望なテクノロジーを探している。本誌がいま最も重要だと考える進歩を紹介しよう。

記事一覧を見る
気候テック企業15 2023

MITテクノロジーレビューの「気候テック企業15」は、温室効果ガスの排出量を大幅に削減する、あるいは地球温暖化の脅威に対処できる可能性が高い有望な「気候テック企業」の年次リストである。

記事一覧を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る