KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
暗号通貨界は性差別主義?「ブロックチェーンのマドンナ」に聞く
ニュース Insider Online限定
Is the crypto world sexist? That might be the wrong question.

暗号通貨界は性差別主義?「ブロックチェーンのマドンナ」に聞く

今をときめくブロックチェーン業界にジェンダー差別が存在するとの悪評が立っているが、実際のところはどうなのか。JPモルガン・チェース銀行でブロックチェーンのプロジェクトを主導し、5月にはスタートアップを設立した「ブロックチェーンのマドンナ」と異名を取る人物に聞いた。 by Morgan Peck2018.05.23

誰もが暗号通貨を使える。男性であれ、女性であれ、仔馬やトースターであれ、ブロックチェーンにおいてはみんな似たもの同士なのだ。

だが暗号通貨界に、テクノロジーそのものよりもオープン性やインクルージョン(包摂性:差別なく受け入れる包括さ)に欠けるという悪評判が立ってしまった。この1月、最も長く続いているビットコイン関連イベントである北米ビットコイン会議(North American Bitcoin Conference)のプログラムには男性が数十人は入っていたのに対し、女性はたった1人。親睦の時間になると、出席者は地元のストリップクラブに招待されたのだ。

とはいえ、暗号通貨業界をリードする素晴らしい女性たちは、今や数多く存在する。その1人がアンバー・バルデットだ。バルデットは「暗号通貨の女王」とか「ブロックチェーン界のマドンナ」との異名を取る。2015年からJPモルガン・ チェース銀行で、ブロックチェーンの利用方法の開発を担当する部門を運営し、イーサリアム(Ethereum)のビジネス版であるクオラム(Quorum)の開発を監督した。そして2018年5月には、自身がCEO(最高経営責任者)を務めるブロックチェーンのスタートアップ企業、クローヴィヤー(Clovyr)を共同設立した。

仕事において、バルデットは憶説を打ち壊すのを常とする。MITテクノロジーレビューがバルデットに暗号通貨の世界におけるダイバーシティ(多様性)の状況を尋ねたところ、またいくつかの憶説が破壊された。

——暗号通貨のコミュニティはここ数カ月、マスコミで不本意な批評を受けています。権利意識を持つ男性社会そのものだというものです。ジェンダー(性差別)問題を抱えているとお考えですか?

金融やテクノロジー、特に情報セキュリティや暗号のベン図(複数の集合の関係を表す図)を描くと、こういった分野すべてが、女性が不足し、リーダーシップの座において少数派代表であることに苦労しています。暗号通貨は、それらすべてが重なる中心に座しています。新しい研究分野に知的なディアスポラ(離散したコミュニティ)がある場合、その層のプロフィールは元々のグループから継承される傾向があります。暗号通貨は哲学的にも技術的にも新しいかもしれませんが、魔法じみた未開の実力主義社会ではありません。

私の経験では、開発者中心のブロックチェーン・イベントのほとんどの印象は、他の大半のテクノロジーカンファレンスに比べて良くもないが悪くもない、といったところです。「標準的な開発者」のステレオタイプに合わない人は通常、数パーセントの誤差範囲で15%くらいいますが、この割合は最 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る