KADOKAWA Technology Review
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「暗殺」だけじゃない
イーサリアム予測市場の
真の問題点
コネクティビティ This new Ethereum-based “assassination market” platform could cause Napster-size legal headaches

「暗殺」だけじゃない
イーサリアム予測市場の
真の問題点

ブロックチェーンベースの予測市場プラットフォーム「オーガー」は、暗殺を促しかねない予測市場が立ち上がっていることで有名になった。しかしオーガーは、もっと面倒な問題となる違法行為をすでに助長させている可能性がある。米国では一般的に予測市場は許可されていないのだ。オーガーは、プラットフォーム上でユーザーがすることには関与できないと主張している。 by Mike Orcutt2018.08.07

ブロックチェーンベースの新型予測市場プラットフォームである「オーガー(Augur:占い師)」に対するメディアの注目度が高まっている。ユーザーがこの予測市場プラットフォームを有名人の死の予測に使っているというのだ。こういった「暗殺市場」の台頭が現実世界での殺人を助長するのではないかという懸念が起こっているが、オーガーによって明らかになったより緊急性の高い問題は全く別のところにある。

実際のところ、こういった「デス・プール(死の賭け)」 が登場しそうな気配は数十年前にすでに感じられていた。非中央集権型ネットワークであり、(潜在的に)匿名の取引が可能なブロックチェーンは、こうした賭けのプラットフォームにうってつけといえる。 オーガーのオープンソース・ソフトウェアは、ブロックチェーンベースのスマート・コントラクトと呼ばれるコンピューター・プログラムを使用している。ユーザーは予測市場を立ち上げ、参加者に自身の正体を公開させることなく、暗号通貨の賭け金を自動的にプールさせて賞金を配分できる。 誰かを殺すことに対する関心を引くために、殺人を実行した人物に支払いを保証するのはうまいやり方だ。少なくとも理屈の上ではそうだ。予想通り、7月10日に公開されたイーサリアムベースのプロトコルはすでにさまざまな予測市場を生み出し、ドナルド・トランプ、ジェフ・ベゾス、ウォーレン・バフェット、ベティ・ホワイトなどの死が予測されている。だがこれまでのところ、こういった市場での取引数は極めて少なく、賭け金の額も小さいため、犯罪行為を助長する可能性も少ないと思われる。

それにもかかわ …

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