ルイス ロビン敬は、過去約10年間、国際機関、社会的企業、NGOにおいて活動してきた。活動の対象地域は20カ国以上にのぼり、ハイチ、ネパール、バヌアツ、モザンビークなどの国々では人道支援活動のマネジメント、気候と災害への耐性に関連する政府の政策立案プロセスにも携わった。
地球規模の問題に向き合った経験から、「人類が直面している重大な課題を解決するには、テクノロジーを活用した解決策だけではなく、人々を動かすムーブメントも不可欠だと気づいた」という。
海洋ごみ問題に着目した彼は、2019年に日本発の無料給水プラットフォーム「mymizu」を立ち上げた。mymizuアプリには、カフェや公共施設など無料で給水できる場所が世界で20万カ所以上「mymizuスポット」として登録されており、ユーザーはペットボトル飲料を買う代わりに、アプリの地図上で給水スポットを探し、気軽に無料でマイボトルに水を補給できる。
mymizuアプリには給水したことを記録する機能があり、ユーザー全員で削減できたペットボトルの本数とCO2の排出量などが可視化される。加えて、店舗や企業が給水スポットとして参加することや、ユーザーが新たにスポットの情報を投稿することもでき、ユーザーの参加とももに成長していくコミュニティ性を持つアプリだ。
ロビンは、使い捨てプラスチックの消費削減を足がかりに、人々の消費行動をサステイナブルで、1人1人が責任を持つものに変えることを目指している。「テクノロジーと社会的ムーブメントの力を合体させた、新たな問題解決のあり方を世界に示していきたい」と意欲を燃やす。
(畑邊康浩)
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