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アフリカ発AI革命の胎動——研究者1300人が集う「インダバ」の熱気
COURTESY OF DEEP LEARNING INDABA
Dispatch: Partying at one of Africa’s largest AI gatherings

アフリカ発AI革命の胎動——研究者1300人が集う「インダバ」の熱気

ルワンダの首都キガリで開催されたアフリカ最大級のAIカンファレンス「ディープラーニング・インダバ」。50カ国1300人の研究者が集い、「アフリカで開発されたAI製品をアフリカ産業が採用する」自立への夢も語られた。 by Abdullahi Tsanni2025.10.24

この記事の3つのポイント
  1. アフリカ最大級のAI研究者イベント「ディープラーニング・インダバ」がルワンダで開催された
  2. 2017年に300人で始まり、現在は50カ国に地域支部を持つパン・アフリカ運動に発展
  3. アフリカ独自の優先事項を反映したAI政策とアフリカ発のAI製品開発の必要性が議論されている
summarized by Claude 3

ルワンダの首都キガリで8月下旬、アフリカ最大級のAI(人工知能)・機械学習の研究者などを対象としたイベント「ディープラーニング・インダバ(Deep Learning Indaba)」が開かれた。会場は白いカーテンで飾られ、巨大なスクリーンは生成AIで作られた動画が目まぐるしく切り替わっている。タンザニアの歌手サイダ・カロリによる古典的な東アフリカの民謡がスピーカーから大音量で流れている。

ウェイターがクズウコンのチップスと甘いモクテルを提供する中、友人同士が挨拶を交わしている。ヒョウ柄をあしらった服や布を身に着けた男女がビールを飲みながら談笑し、多くの女性は赤、黄、緑の刺繍が施されたエチオピアの手織りの民族衣装を着ている。会場は活気に満ちあふれている。「インダバの最高の魅力はいつもパーティです」。コンピューター科学者のニャレン・モロシは私に話す。インダバはズールー語で「集まり」を意味し、私たちが参加しているディープラーニング・インダバは、アフリカの研究者が研究成果や開発した技術を発表する年次AIカンファレンスだ。

モロシは分散型AI研究所(Distributed AI Research Institute:DAIR)の上級研究員で、山岳王国レソトからこのカンファレンスのために駆けつけた。彼女のトレードマークである「ママ・アフリカ」のヘッドラップ(ターバン)を身に着け、混雑したホールを歩いている。

その後すぐに、陽気なナイジェリア音楽がスピーカーから流れ始める。自然発生的に人々が立ち上がり、ステージの周りに集まって、多くのアフリカ諸国の旗を振っている。モロシ上級研究員はその様子を見て笑っている。「インダバの雰囲気、コミュニティ精神は本当に素晴らしいです」。手を叩きながら彼女は言う。

モロシ上級研究員はディープラーニング・インダバの創設メンバーの一人である。このカンファレンスは2017年に南アフリカのヨハネスブルクに300人集まったのが始まりだ。それ以来、このイベントは拡大し、現在ではアフリカ全土を網羅する50カ国に地域支部を持つ、権威あるパン・アフリカ運動へと発展している。

今年は約3000人がインダバへの参加を申請し、約1300人が参加を認められた。参加者は主に英語圏のアフリカ諸国出身だが、今年は新たにチャド、カメルーン、コンゴ民主共和国、南スーダン、スーダンといった国々からの参加が見られた。

モロシ上級研究員によると、多くの参加者にとって主な「賞品」はテック企業に雇用されるか博士課程プログラムに受け入れられることだという。実際、このイベントでは、マイクロソフト・リサーチの専門研究グループ「AI for Good Lab」、グーグル、慈善団体のマスターカード財団(Mastercard Foundation)、ミラ・ケベックAI研究所(Mila–Quebec AI Institute)などを見かけた。しかし彼女は、アフリカ域内で機会を創出する地元発のベンチャー企業がもっと増えることを期待している。

その夜、夕食前に、私たちは2人ともアフリカのAI政策に関するパネルに参加していた。専門家たちはAIガバナンスについて議論し、国のAI戦略を策定する人たちにより多くのコミュニティとの連携を求めるよう提言した。参加者は手を挙げて、若いアフリカ人がAI政策に関するハイレベルの議論にどのようにアクセスできるのか、そしてアフリカ大陸のAI戦略が外部の人たちによって形作られているのかと質問した。その後の会話で、モロシ上級研究員は、そのような戦略にもっとアフリカの優先事項(例えば、アフリカ連合が支援する労働保護、鉱物資源の権利、搾取に対する保護措置など)が反映されることを望んでいると私に語った。

インダバの最終日、私はモロシ上級研究員にアフリカにおけるAIの未来に対する夢について尋ねた。「アフリカの産業がアフリカで開発されたAI製品を採用することを夢見ています」と彼女は少し考えた後に話した。「私たちは本当に自分たちの仕事や成果を世界に示す必要があります」。

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アブダラ・ツァンニ [Abdullahi Tsanni]米国版 寄稿者
サイエンスライター。MITテクノロジーレビュー[米国版]元フェロー。医療、生物工学、健康、科学事業など、幅広い分野の問題についてレポートしている。ネイチャー(Nature)、STATニュース、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)などに寄稿。
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