KADOKAWA Technology Review
×
7/30イベント「バイブコーディングの正体——AIエージェントはソフトウェア開発を変えるか?」申込受付中!
暗号通貨のやり取りの新しい形「分散型取引」とは何か?
Daniel Zender
ニュース Insider Online限定
Cryptocurrency Exchanges Can Be Pretty Sketchy Places. The Solution? A Blockchain, of Course

暗号通貨のやり取りの新しい形「分散型取引」とは何か?

現在の暗号通貨の多くは分散型台帳を採用しているにもかかわらず、ユーザーは通貨を保管したり、交換したりするのに伝統的な取引所を利用している。ブロックチェーン技術を使うことで、暗号通貨の取引そのものを分散化しようとする動きが進んでいる。 by Mike Orcutt2017.12.20

もしおカネの未来が分散化されたものだとしたら、現在の暗号通貨の取引所は、まだ過去から抜け出せていない。

サトシ・ナカモトはビットコインとともに、ブロックチェーンと呼ばれるビットコインの分散型台帳を作った。銀行のような信頼できる中央当局がなくても、価値単位を取引できるようにするためだ(「ビットコインとは何だったのか?」を参照)。しかし、ほとんどの暗号通貨の利用者は今なお、自分たちのおカネを保管するためにオンライン取引所を信頼しており、取引所のオペレーターにおカネを詐取されたり、ハッカーにデジタル・コインを盗まれたりするリスクを放置したままだ。実際、ハッカーによる被害はかなりの頻度で起こっている。

法定紙幣と暗号通貨でやり取りをするためには、当面の間、伝統的な取引所が必要だろう。しかし、人々が自分の財産をよりコントロールできるような、暗号通貨の別の取引モデルが可能だというテクノロジストもいる。その答はビットコインそのものにある。ブロックチェーンを用いることで取引を分散化するのだ。

このアイデアは、いわゆるスマートコントラクトに依るものだ。スマートコントラクトとは、ブロックチェーン内に保存可能なソフトウェア・コードであり、プログラムに従って取引を管理するために用意する。たとえば、友達にいくらかの暗号通貨を、特定の日時に自 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. What comes next for AI copyright lawsuits? AI著作権訴訟でメタとアンソロピックが初勝利、今後の展開は?
  2. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #33 バイブコーディングって何だ? 7/30イベント開催のお知らせ
  3. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
  4. Why the US and Europe could lose the race for fusion energy 核融合でも中国が優位に、西側に残された3つの勝機
  5. Google’s electricity demand is skyrocketing グーグルの電力使用量が4年で倍増、核融合電力も調達へ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る