誰もがみんな数字に強くなる必要はない:AIで変わる仕事の未来
記事の自動作成ソフトを作ったスタートアップ企業の経営者は、人間がコンピューターの言語を理解するより、コンピューターに人間の言語を理解させた方が利用しやすくなると考えている。誰もがデータ科学者になる必要はないという。 by Erin Winick2018.04.02
人工知能は、金融や製造業をはじめとしてますます多くの産業に浸透しつつある。シカゴに本社を置くナラティブ・サイエンス(Narrative Science)は、人工知能(AI)を使った文章の作成に成功した。ナラティブ・サイエンスは2010年に、野球のボックス・スコア(出場チームの全選手名、ポジション、試合中の守備や打撃データを符号や数字などで記入した記録)から内容を要約し、「物語」を書き出す事業のために創業され、いまや自然言語処理分野の勢力家に変貌を遂げている。
ナラティブ・サイエンスのスチュアート・フランケルCEO(最高経営責任者)は、同社の事業をスポーツ統計からビジネス・インサイト へと導いてきた。フランケルCEOに、技術がさまざまな業種においてどのように日々の業務を変えていくのか、また人間の労働者と機械との言語格差をどのように橋渡ししているのかについて、話を聞いた。
#
——ナラティブ・サイエンスは、統計値をニュースの記事に変換しているわけですが、これはあなたのビジネスにどう役立ち、また、どうのようにソフトウェアに学習させたのか教えてください。
ニュース記事の変換は、当社のビジネスにとって大きな起爆剤となりました。2010年に当社はその技術をライセンス化しました。まず野球の記事から書き始めました。野球に続いて、金融のニュースや不動産市場の概要も書けるようになりました。メディア業界でビジネスがどんどん広がり始めたのですが、やがて企業向けソフトウェア会社となるよう方向転換をした …
- 人気の記事ランキング
-
- Why Chinese manufacturers are going viral on TikTok 「ほぼエルメス」を工場直送 中国の下請け企業が ティックトックで反旗
- AI companions are the final stage of digital addiction, and lawmakers are taking aim SNS超える中毒性、「AIコンパニオン」に安全対策求める声
- Here’s why we need to start thinking of AI as “normal” AIは「普通」の技術、プリンストン大のつまらない提言の背景
- How creativity became the reigning value of our time 誰もが疑わない現代の価値観 「創造性」という幻想は いかにして創り出されたか