フラッシュ2022年2月6日
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栄養足りている? イネが地下で情報やりとり、名古屋大らチーム
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]名古屋大学などの研究グループは、地下茎でつながったイネ科の植物が、土壌の栄養情報をやり取りして環境に適応する仕組みを発見した。地下茎を介した情報のやり取りは、これまでほとんど解明されていなかった。
研究では、地下茎で2本の株がつながっている3対の野生イネを、窒素栄養条件が異なる水耕栽培環境に植えて観察した。設定された条件は、窒素が、(1)2本の株とも豊富、(2)2本の株とも不足、(3)片方は豊富・もう片方は不足、の3つである。このうち、(3)の窒素豊富な株で、アンモニウムイオンの吸収に関わる輸送体遺伝子、窒素同化系遺伝子、アミノ酸合成系遺伝子、解糖系遺伝子など多くの遺伝子の発現が(1)よりも上昇。数週間後には新たな芽が成長し、成長促進作用を持つサイトカイニンの生合成遺伝子の発現が上昇していることが分かった。窒素不足株ではCEP1遺伝子の発現が著しく上昇しており、窒素豊富株が不足株からのCEP1情報を受け、より多くの窒素を吸収して優先的に成長していると考えられるという。
研究成果は、2022年2月4日にプラント・フィジオロジー(Plant Physiology)誌に掲載された。研究は、植物バイオマスの生産性向上などへの応用が期待できるという。
(笹田)
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