フラッシュ2022年3月8日
自動運転「レベル4」盛り込む、道交法改正案が閣議決定
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]自動運転「レベル4」の運行の許可制度の創設を含む道路交通法の改正案が、3月4日に閣議決定された。今国会で提出され、審議される。自動運転レベル4は、システムの周辺監視による、特定条件下における運転者がいない状態での自動運転(「特定自動運行」と呼ぶ)に相当する。
許可制度の創設にあたり、遠隔監視のための体制整備をはじめとする、運行許可を受けた者の遵守事項や、交通事故があった場合の措置などについて定める。さらに、特定自動運行サービスを開始するためには、都道府県の公安委員会が市町村の長などの意見を聴いたうえで許可する必要があるものとする。
経済産業省は、2022年度をめどに限定エリア・車両での遠隔監視のみでの自動運転レベル4のサービスを実現することを目標として掲げている。さらに、2025年度までに、多様な車両を用いた自動運転レベル4のサービスを40カ所以上で実現するとしている。
運転の自動化については、ドライバーによる監視が必要なレベル1の運転支援から、システム監視による完全自動運転のレベル5までの5段階がある。自動運転レベル3については、福井県永平寺町において、遠隔監視・操作型の自動運行装置による無人自動運転移動サービスの本格運用が2021年3月に国内で初めて開始された。
(中條)
- 人気の記事ランキング
- This US startup makes a crucial chip material and is taking on a Japanese giant 知られざる半導体材料の巨人 「味の素」の牙城を狙う 米スタートアップの勝算
- Promotion MITTR Emerging Technology Nite #28 「自動運転2.0 生成AIで実現する次世代自律車両」開催のご案内
- How thermal batteries are heating up energy storage レンガにエネルギーを蓄える「熱電池」に熱視線が注がれる理由
- 10 Breakthrough Technologies 2024 MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版
- The race to fix space-weather forecasting before next big solar storm hits スターリンク事故で露呈した 宇宙ビジネスの重大リスク、 「太陽嵐」の脅威に備える