フラッシュ2023年7月27日
-
京大発ベンチャー、仏教対話AI「ブッダボットプラス」開発
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]京都大学と京大発スタートアップ企業のテラバースの研究チームは、仏教経典に基づいて、分かりやすい言葉でユーザーの質問に答える人工知能(AI)チャットボット「ブッダボットプラス」を共同開発した。
研究チームは2021年3月に、仏教経典を学習し、様々な悩みに対して宗教的観点から回答する対話型AI「ブッダボット」を発表した。このブッダボットはグーグルの自然言語処理モデル「センテンスバート(Sentence BERT)」を応用したものであり、文章は生成せず、仏教経典の文言そのままの形で回答するものであった。
ブッダボットプラスではさらに、生成AI(ジェネレーティブAI)の「チャットGPT(ChatGPT)」を応用。仏教経典の文言を回答として提出したうえで、オープンAI(OpenAI)の大規模言語データベースにもとづき、解釈や追加説明を生成して提供できるようになった。経典の文言だけでは理解しにくい回答が、より丁寧に分かりやすく説明されるようになり、ユーザーとAIチャットボットとのコミュニケーションがより円滑になるという。
同チームが開発している「ブッダと会って話せるAR(拡張現実)『テラ・プラットフォームAR Ver1.0』」と統合することで、ライン(LINE)を使ったテキスト対話だけでなく、視覚・聴覚・触覚を用いてブッダアバターとマルチモーダルなコミュニケーションをすることも可能になるとしている。
(中條)
-
- 人気の記事ランキング
-
- When AIs bargain, a less advanced agent could cost you 大規模モデルはやっぱり強かった——AIエージェント、交渉結果に差
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
- AI copyright anxiety will hold back creativity 「生成AIはコピー機」 という主張から考える 創造性の原理
- OpenAI can rehabilitate AI models that develop a “bad boy persona” AIモデル「問題児」、わずか100件のデータで更生=オープンAI
- These new batteries are finding a niche ナトリウム電池、ニッチ分野で存在感 スクーター、送電網などで