フラッシュ2023年12月8日
-
生物工学/医療
ヒトの脂肪組織量を決める重要因子を特定=阪大など
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]大阪大学と京都産業大学の研究グループは、ヒトの脂肪組織量を決める重要な因子として「HSP47」を特定した。体脂肪量は個人差が大きく、さまざまな要因や要素で変動することから、科学的に統括して説明する研究報告はこれまでなかったという。
研究グループはさまざまな解析法を用いて、脂肪組織に発現するHSP47が体脂肪量を決める重要な因子であることを特定。HSP47の発現は摂食、過食、肥満により増加し、断食、運動、カロリー制限、減量手術、悪液質によって減少することが分かっているが、研究グループはHSP47が体脂肪を示すさまざまな指標(体脂肪量、BMI、ウエストやヒップのサイズ)と有意に相関し、インスリンやグルココルチコイドによって調節されていると説明。また、HSP47が体脂肪量を決める仕組みとして、HSP47の欠損や阻害によってコラーゲンタンパクの動態(折りたたみ、分泌、インテグリンとの相互作用)が障害され、PPARγタンパク質が減少することで、脂肪組織が萎縮することを明らかにした。
研究成果は11月11日、ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)誌にオンライン掲載された。
(笹田)
-
- 人気の記事ランキング
-
- This scientist rewarmed and studied pieces of his friend’s cryopreserved brain 10年冷凍保存の脳は「驚くほど良好」——蘇生は「まったく別の話」
- Why the world doesn’t recycle more nuclear waste 核廃棄物はリサイクルできる——ただし「経済的利益はない」
- What do new nuclear reactors mean for waste? 新型原子炉が続々登場、核廃棄物管理の「手引き」は書き直せるか
- Future AI chips could be built on glass AIチップの熱問題、解決策は「ガラス」 年内に商業生産へ