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暗号通貨ブームでフィンテック人材が不足、教員養成も課題 Bitcoin Hype is Ushering in Demand for Cryptocurrency Education

暗号通貨ブームでフィンテック人材が不足、教員養成も課題

2017年は暗号通貨が絶好調だ。11月28日、ビットコインの評価額は1万ドルを超えた。ICO(Initial Coin Offering:新規仮想通貨公開)は、2017年には20億ドル以上を調達した(「VALU騒動でも注目された『ICO』とは何か?」を参照)。会社名に「ブロックチェーン」という言葉を使うだけで資金を集められるこの時代、世の中には悪いアドバイスがたくさん出回っている。しかし、いくつかの学術機関と金融機関が、暗号通貨がどのように世界を変えているかについてきちんと人々を教育することで反撃しようとしている。

2014年、ニューヨーク大学のデイヴィッド・イェルマック教授は、ある一流大学で初の暗号通貨の授業が開設される手助けをした。この課程はニューヨーク大学の経営大学院レナード・N・スターン・スクールによって運営され、初回には2、30人の学生しかいなかった。だが、2018年には300人以上になる予定だ。スタンフォード大学やデューク大学、プリンストン大学なども暗号通貨の課程を開設した。

暗号通貨を学ぶことへの需要はあるものの、担当できる教授が足りないため、より多くの大学に課程を広げられずにいる。スタンフォード大学は中心となるスタッフがいなくなったので、暗号通貨の授業を終了せざるをえなくなった。「5年後にはどの大学にもブロックチェーンの課程があると確信しています」と、ジョセフ・ボヌーはフィナンシャル・タイムズ紙に話した。ボヌーはスタンフォード大学を去り、ニューヨーク大学クーラント数理科学研究所で教鞭をとっているブロックチェーンの教授だ。「ますます多くの機関が現在ブロックチェーンを教えたいと考えています。しかし問題は、ブロックチェーンを教えられる教授を確保することです」。

課程に入れない人にとっては、販売されているオンライン教育ツールがギャップを埋めるのに役立つかもしれない。コーセラ(Coursera)や、オンライン金融テクノロジー起業センター(Centre for Finance, Technology and Entrepreneurship)のような専用プラットフォーム上で提供されているオンライン課程は、金融の専門家が暗号通貨を扱ったり、暗号通貨に直接関与する者を管理したりするために、ブロックチェーン技術に十分慣れ親しむのを助けてくれる。シティ(Citi)の前社長であり、オックスフォード大学のフィンテック講師であるフイ・ウェン・トゥルーは、金融産業を変貌させているテクノロジーの変化を上手く利用するのに適したスキルを持った人々、特に年長の職員がただただ不足していると、オンラインメディアのクオーツに語った

エリン・ウィニック [Erin Winick] 2017.11.30, 20:43
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