世界3位の経済大国を目指すインド、AI国家構想を発表
インドがようやく、国を挙げての人工知能(AI)構想を発表した。だが、数々のAI先進国が、自分達の縄張りに新たな競争相手が強引に割り込むのを許すことはまずないだろう。
インド政府が設置した特別委員会は、AIに関する報告書を発表した。同報告書によると、国の投資を促進すること、および製造業、保健医療、農業、教育、公益事業におけるAIテクノロジーの適用に重点を置くことを求めるという。
インドは、今後数年以内にGDP(国内総生産)で世界3位の経済国となるべく順調に歩みを進めている。だが、自国のAI革命を促すのは困難かもしれない。インドはAIの生命線であるテクノロジー、優秀な研究能力、投資、決定的な要素であるデータなどの点で、中国や欧米との遅れを取り戻そうと躍起になっている。
AI分野ですでに優位に立つ国々は、自国の優位性を増すために、AIテクノロジーを輸出し、開発途上国のユーザーから得たデータを活用することにも力を入れている。これによって国際的な力関係が悪化し、AIを持てる国と持たざる国に世界を二分する可能性がある。 この動きに対する反動として、政府が自国民のデータをより強く保護するようになる可能性がある。