欧州議会議員選挙まで2週間、ロシアの介入が再び活発化か
欧州議会議員選挙まで2週間を切り、ロシアや極右グループがネット上にデマを広げようとしている。ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。
欧州連合(EU)の捜査機関によれば、今回の新たな活動は、2016年の米国大統領選への介入でロシアが使った戦法やデジタル痕跡と共通点が多いという。たとえば、2つのおそらくドイツの政治団体は、民主党全国委員会を攻撃したロシアのハッカーが使用したサーバーを共有している。ロシア政府の言葉をそのまま繰り返す極右の模倣グループにより、事態はさらに複雑になり、デマと正当な論議の区別が難しくなっている。
ロシア政府とつながったグループが不和の種を蒔きちらし、デマを植え付けていく、というのは陰謀論でよく知られた筋書きである。たとえば、ノートルダム大聖堂の火災はイスラムのテロリストが起こしたといったことだ。
タイム誌が指摘するように、デマを流すのは、止めるよりも依然としてはるかに簡単だ。ソーシャルメディア企業は、偽アカウントを厳重に取り締まっていると述べてきたが、強化を求める圧力が高まっている。たとえば、ニュージーランドやフランスの指導者は今週、暴力的で過激なコンテンツを撲滅を目指す新たな協定に署名することになっており、さらなる努力をフェイスブックなどに求めている。