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フェイスブックCEO、米議会で証言へ「セキュリティに投資」訴え Mark Zuckerberg says fixing Facebook’s data scandal will “significantly impact” its profitability

フェイスブックCEO、米議会で証言へ「セキュリティに投資」訴え

4月10、11日の米国議会の公聴会で予定されているフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の証言内容が公開された。だが、フェイスブックの投資家らはその内容を快く思わないだろう。

フェイスブックは、ユーザーのデータをケンブリッジ・アナリティカと共有した件で大きな不祥事に巻き込まれている。ケンブリッジ・アナリティカは2016年の大統領選でトランプ陣営にデータを提供した会社だ。最新の推計によると、8700万人のデータが漏えいしたとされている。4月10日、ザッカーバーグCEOは上院司法委員会で証言する予定だ。また、翌11日には、下院のエネルギー・商業委員会でも証言する。その間、ザッカーバーグCEOはワシントンD.C.で議員を歴訪する予定だ。

議会は、ザッカーバーグCEOが下院委員会で証言する予定の内容(PDF)を公開した。ソーシャル・ネットワークを使ったロシアによる米大統領選介入問題について証言する予定だが、本題はケンブリッジ・アナリティカに関わる現在進行中のデータ流出の不祥事についてだ。

「私たちの投資の中でもセキュリティへの投資を最大にするように指示しました。この投資は会社の利益に大きな影響を与えるでしょう」とザッカーバーグCEOは証言する予定だ。「ですが、優先事項をはっきりさせたいと思っています。利益を伸ばすことより、コミュニティを守ることのほうが大切です」。フェイスブックの株価はすでに暴落しているが、このニュースでさらに下落する可能性がある。

ザッカーバーグCEOは証言の中で、3週間前の不祥事発覚以来、フェイスブックがとっている新しい数々の方針について多くの時間を割き、説明する予定だ。しかし、新しいことは1つもない。ザッカーバーグCEOはこの数週間の間に少しずつ語ってきたことを、11日に証言するにすぎない。アプリによるデータへのアクセス制限、ユーザーがプライバシー設定を簡単にできるインターフェイス、データにアクセスしている疑わしい組織の徹底した調査などだ。

率直に言って、多くの被害は取り返しがつかない。8700万人のユーザー・データは2013年からケンブリッジ・アナリティカの手中にある。つまり、現在の時点で5年間、そのデータは研究され、研究結果に基づいた行動モデルが作られている。フェイスブックが将来的に同じようなことが起きないように、どれほど努力しても、実際に存在するモデルには手の打ちようがない。

ザッカーバーグCEOが今後直面するのは議会での証言だけではない。Webメディアのアクシオ(Axios)が指摘している通り、今週、多くの議員から厳しい非難を浴びせられるだろう。その動向に注目だ。

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2018.04.10, 12:27
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