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イノベーションの本場・サンフランシスコで配達ロボットが規制 San Francisco Is Really, Really Worried About Robots

イノベーションの本場・サンフランシスコで配達ロボットが規制

サンフランシスコは地球上で最も革新的な多くのテック企業の本拠地であるにもかかわらず、なんとも皮肉なことにロボットには強い嫌悪感を抱いている様子だ。サンフランシスコ・クロニクル紙によると、市当局はスターシップ・テクノロジーズ(Starship Technologies)のような企業が作る車輪移動型配達ロボットに対して、厳しい規制をかけた。冒頭の写真のような配達ボットは、食品や商品を消費者に届けるため、歩道でテストされている。

サンフランシスコ市の管理委員会は、市内を常時走行できる配達ロボットは9台まで、企業が街中を走らせてよいロボットは各社3台以下とした。それだけではない。ロボットを運用できるのは工業地帯の通りに制限され、時速約4.8キロ以上の速度は出せず、常に人間の監督下になければならない。

たしかに、たくさんの実験的なロボットがあちこちで走り回っている市の景観は、素晴らしいとはいえないかもしれない。未完成なロボットの大群が誰にも監督されないまま渋滞している道路を走行し、事故を起こすことは誰だってご免だ。それにしても、市全体で走れるロボットが9台だけというのは、少なすぎないではないか。住宅地でのテストを禁止されれば、ターゲットとなる市場での貴重な実験結果を得るのも難しい。

しかし、サンフランシスコでのロボットの運用を完全に禁止せよ、というある委員の主張が採用されなかったことに、ロボットメーカーは少しだけほっとしたかもしれない。

ロボットに対するサンフランシスコの反射的ともいえる今回の対応は、事態の一部に過ぎない。2017年8月には、市当局によるロボットへの課税案が浮上した(「San Francisco Will Consider a Tax on Robots」参照)。ロボットへの課税は、一般的なベーシック・インカムや、自動化によって仕事を失った人の再教育のための財源を捻出できるとしている。

しかし、市当局がそのような課税による税収を考えているのであれば、まずロボット・ビジネスを許可するべきだろう。

 

マーティン ジャイルズ [Martin Giles] 2017.12.11, 12:10
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