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スナップチャット、ねつ造ニュースを目視で排除へ Snapchat’s Answer to Fake News: Rip the Social from the Media

スナップチャット、ねつ造ニュースを目視で排除へ

スナップチャットはデマ情報(ねつ造ニュース)の排除に意欲的に取り組んでいる。だが、効果があるかどうかはまだわからない。

かつてスナップチャットは、効率的なメッセージ・アプリだった。しかし、パブリッシャー企業が利用者にコンテンツを配信できる「ストーリー」機能が追加されてから、多くのメディアのコンテンツも配信するようになった。Webメディアのアクシオス(Axios)の記事によると、現在、スナップチャットはアプリの再設計を進めており、友だちとのコミュニケーションと第三者によるコンテンツとを分離するつもりだという。アクシオスの別の記事では、スナップチャットの親会社スナップ(Snap)のエバン・シュピーゲル最高経営責任者(CEO)が、アプリの再設計には意欲的な展望が込められているとして、次のように説明している。

利用者一人ひとりに最適化したニュースフィードは、コンテンツをシェアしたり、利用したりする方法に変革をもたらしました。ですが、率直に言って、利用者の気持ちやメディア業界全体に大きな傷を与えてしまったと考えています。友だちが投稿したものではなく、利用者自身が見たいと思っていることに基づいて利用者ごとに最適化したコンテンツ・フィードを提供することが、ソーシャルとメディアのもつれを解き、将来のための最良の道だと考えています。

シュピーゲルCEOによると、こうした考えを実現するために、スナップチャットはネットフリックス(Netflix)が採用しているような機械学習の手法を使い、機械学習アルゴリズムが利用者の代わりに選択したコンテンツを提供する。友だちによるコンテンツのシェアや他の利用者の評価を根拠にフィード内で注目されているコンテンツを示すのではなく、利用者自身が過去に実際に見て楽しんだものをAIが理解して表示するという考えだ(スナップは機械学習でどのようなデータを使っているのかは明確にせず、多くのデータを使っている、とだけ語った)。AIによって制御されたフィードはディスカバー・セクション (Discover section) と呼ばれ、表示されるコンテンツは編集者が選別する。つまり、実際の人間がコンテンツを確認してから公開する。

こうした取り組みは、非常に理にかなっているように思える。確かに、フェイスブックがねつ造ニュースの泥沼から利用者をすくい上げるために採用した仕組みとは大きく異なっている。実際に、スナップチャットの取り組みがどれほど上手くいくのかは興味深い。

1つ懸念されるのは、機械学習アルゴリズムは、単純で心地良い、ありきたりなコンテンツばかりを利用者に提示するということだ。この問題に対してシュピーゲルCEOは、「アルゴリズムを書くのは人間だということを忘れてはいけません。重要なことです」と話し、アルゴリズムを「複数の異なる発信元からのコンテンツとさまざまな視点を提供するように設計できます」と付け加えた。

おそらくその通りだろう。とはいえ、アルゴリズムがそうなるまでの間は、スナップチャットの取り組みに対する判断は控えることにしよう。

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2017.11.30, 19:55
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