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グーグルの賃金はほぼ「男女人種平等」=同社発表
377053 | Pixabay
The cost to close Google’s pay gap was surprisingly cheap. The question is, why is this correction necessary?

グーグルの賃金はほぼ「男女人種平等」=同社発表

3月15日にグーグルが公表したところによると、同社の雇用者89%について、男女間および人種間の2017年の賃金格差を是正するのに必要な費用はわずか27万ドルだという。

細かく見てみよう。内部の分析によると、統計的に著しい賃金格差があったのは、雇用者のうち228人だけであった。すなわちグーグルは、是正されるべき格差があると認めた雇用者に対して支払わねばならない金額は、一人当たりわずか約1200ドルであると主張しているわけだ。

グーグルは、2012年から自社の賃金格差を分析している。2017年に同社は、各雇用者の給料の計算方法について概要を説明した。賃金が確定する最終段階に、性別に基づく調整があるのだ。

2017年にグーグルは、2016年には賃金格差は見られず、修正は不要であったと報告した(この報告がされたのは、米国労働省が男女間で「極度の」賃金差別があるとグーグルを非難したのと同じ頃であった)。このことを考えると、今年の報告にあった27万ドルの修正は格差が拡大しているわけで興味深い。

雇用者の11%を分析に含めなかった理由としてグーグルは、規模が小さかったり、職務グループに不均衡な性質があったりして、データが「統計的な厳密さ」に欠けることを挙げている。このグループに統括責任者のような上層部が含まれているのなら、この筋書きにはさらに何かあると疑われてもしかたがないだろう。

少なくともグーグルは、他社と比較すれば、まだましな方だ。セールスフォースは、賃金格差を是正するため毎年300万ドルを費やさねばならない。金融会社のゴールドマン・サックスとHSBCはそれぞれ、55.5%および59%の賃金格差を是正するために、グーグルより格段に多くの金額を費やす必要があるだろう。

エリン・ウィニック [Erin Winick] 2018.03.26, 7:55
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