KADOKAWA Technology Review
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エアバス開発のAIアシスタント、国際宇宙ステーションでテストへ
Airbus
This spherical robot is an AI assistant for the International Space Station

エアバス開発のAIアシスタント、国際宇宙ステーションでテストへ

宇宙飛行士は、HAL 9000のことは置いといて、浮遊するデジタル・ヘルパーを使ってみるように求められている。

まずは「サイモン(CIMON)」に挨拶しよう。ファースト・ネームで呼び合う仲でないのなら、「Crew Interactive MObile CompanioN(乗務員インタラクティブ・モバイル・コンパニオン)」だ。エアバスが開発しているサイモンの任務は、国際宇宙ステーションの周りを浮遊することだ。2018年6月から10月までの期間、宇宙ステーションでテストされ、アレクサンダー・ガースト宇宙飛行士の作業を支援する。丸っこいスペース・アレクサだと思えばいい。

肝心のスペックを紹介しよう。サイモンはメディシンボールくらい大きさで、重さは約5キログラム。IBMワトソン(Watson)の一種を利用している。ガースト宇宙飛行士の声と外観を認識するように訓練されており、国際宇宙ステーション上で実施するいくつかの実験を支援する。

エアバスは、ゆくゆくは、少人数グループの社会動学(ソーシャル・ダイナミクス)に、AIアシスタントの存在がどのような影響を与えるかを調べるためにサイモンを使用することも考えているという。ただ、ガースト宇宙飛行士には『2001年宇宙の旅』の筋を話さない方がいい。

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2018.02.28, 12:47
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本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

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