米スタバやサーティワン、ビットコイン決済を導入
キャメロンとタイラーのウィンクルボス兄弟は、食品雑貨から映画、アイスクリームに至るまであらゆる小売商品を暗号通貨で購入できるようにしたい考えだ。
ウィンクルボス兄弟のデジタル通貨会社「ジェミニ(Gemini)」は、決済スタートアップ企業「フレクサ(Flexa)」と提携し、アップル・ペイ(Apple Pay)のような支払いサービスを提供するため、暗号通貨による決済機能を決済端末に組み込む計画を明らかにした。
フォーチュン誌によれば、利用者は「スペン(Spedn)」というアプリを使うことで、食料品スーパーのホール・フーズ(Whole Foods)、映画館チェーンのリーガル・シネマ(Regal Cinemas)、サーティワンアイスクリームで有名なアイスクリーム・チェーンのバスキンロビンズ(Baskin-Robbins)、それにスターバックスなどの店頭で、暗号通貨による支払いができるようになる。対応する暗号通貨は、ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、および米ドルを担保としたステーブルコインのジェミニ・ドル(Gemini dollar)など。
暗号通貨業界は長年にわたり、小売業界での決済の主流として暗号通貨の定着を望んできた。 過去において数多くの小売業者がビットコインによる決済の採用を試みたものの、時期尚早だったようだ。結局、暗号通貨による支払いは普及せず、多くの小売業者が暗号通貨による代金の受け取りを中止した。暗号通貨の相場の不安定さと処理に時間がかかることがその大きな理由だったのだろう。
今回のケースでは、フレクサが小売業者とブロックチェーンの間の橋渡しとして機能し、独自のネットワークを使ってリアルタイムで代金を決済する。 小売業者は、入金時に暗号通貨かドルのどちらかを選択でき、ジェミニによればクレジット・カードのネットワークを利用するよりも安上がりだという。
だが、プロジェクトに参加する小売業者6社に対してフォーチュン誌が問い合わせたところ、いずれもコメントを拒否した。匿名の関係者はプロジェクトを「実験的なもの」と述べ、ある程度の結果が得られるまで小売業者は議論したくないのだろうと述べた。