2019年の世界の平均気温、「史上2番目の高さ」だった
米国航空宇宙局(NASA)と米海洋大気庁(NOAA)が1月15日に共同で発表した報告書によると、2019年は観測史上2番目に暖かい年であり、2010年代は最も暑い10年間だったという。報告書は、自動車、発電所、その他の人間活動による温室効果ガスの排出が、暑さの主な原因であることを強調している。
さらに報告書によると、過去5年間の温暖化が特に顕著であり、1960年代からの10年ごとの平均気温は常に前の10年間よりも高くなり続けているという。
非営利団体のバークレー・アース(Berkeley Earth)が発表した別の分析でも、結論は同様だ。2019年の世界の平均気温は、19世紀後半の平均気温を1.28℃(2.31°F)上回ることが判明した。
バークレー・アースによると、2019年はオーストラリア、ハンガリー、ケニア、タイ、ベトナムを含む36カ国で、平均気温が過去最高を記録した。南極大陸も同様だ。 さらに別の研究は、2019年は地球の温暖化の大部分を吸収し続けてきた世界の海洋にとっても、過去もっとも暑い年であったと結論づけた。
温度上昇と気候に起因する極端な現象にもかかわらず、世界規模で見るとこれまで以上に炭素汚染の排出が続いている。グローバル・カーボン・プロジェクト(Global Carbon Project)の報告によれば、2019年には化石燃料の排出量は推定0.6%増加し、3年連続で増加した。 二酸化炭素が完全な温暖化効果を発揮するには約10年かかるため、今後のさらなる温暖化の原因を、私たちはすでに作り出していることになる。