KADOKAWA Technology Review
×
IU35 2025受賞者が集結するSummitを12/17開催!来場申込受付中。
This Calorie-Counting App Thought My Pasta Was Granola

カロリー計算アプリ
写真撮影だけで品目検出

ルーズイットは、アプリで食べ物を撮影すればカロリー数を推定できるというが、記者の場合はうまくいかなかった。 by Signe Brewster2016.09.30

人気の体重・カロリー管理アプリ「ルーズイット」は、写真を撮ると多くの食べ物を認識できるようになった。機能はまだ初期段階だが、消費カロリーをとても簡単に記録できるように設計されている。

ルーズイットに搭載されたのは、撮影した食べ物を人工知能が推定する機能だ。推測が正しければ、アプリに分量などの詳細を入力するだけで消費カロリーが自動計算される。

コーネル大学やSRIインターナショナル(スタンフォード大学のスピンオフ系シンクタンク)、グーグルは、すでに研究目的でルーズイットと同様の食べ物認識テクノロジーを構築している。ルーズイットのチャールズ・ティーグCEOは、同社のアプローチも同様だが、カメラの認識力はルーズイットの200万人のアクティブユーザー得られる情報で向上するという。ルーズイットはすでにGPSやさまざまな食べ物の出現頻度などのデータを利用して、認識能力を向上しようとしている。

ルーズイットはユーザーが投稿したイメージを使って、食べ物認識のソフトウェアを実現するニューラル・ネットワークを訓練し続けるつもりだ。ティーグCEOは、数カ月後には、精度を高めた新バージョンのアプリをリリースできる見込みだという。いい話だ。私の場合、食べ物認識機能は完璧には動作しなかったのだ。

How many calories are in my meal?
今日ご飯は、何カロリー?

試しに食事(パスタ、りんご1個、炭酸水1缶)全体の写真を撮ると、アプリは推定した食べ物候補をリスト表示した。

残念なことに、私の食事品目はひとつもリストになかった。表示されたのは、グラノーラとアイスクリーム、ケーキ、サンドイッチ。食べ物の写真をそれぞれ撮ると、今度はうまくいった。「パスタ」はアプリのリストの4番目に表示され、「りんご」と「水」はすぐに表示された。

ルーズイットは、アプリは皿に乗ったすべての食べ物を認識できるというが、一度にひとつの食べ物の写真を認識させた方が正しく推定できるのだろう。アプリは、パスタにかかっていたソースやターキー、チーズを推定したり、りんごが中くらいのサイズのハニークリスプだと推定したりできるほどには精度が高くない。しかし大事なのは、アプリが食べ物のサイズや種類をもっとスムーズに入力できるようにすることだ。ただし、炭酸水のラベルをスキャンすると、ブランド名はすぐに表示された。

ティーグCEOは、食べ物の写真を撮影するだけでもユーザーは何を食べたか認識することがわかったという。写真だけ撮っておいて、後からアプリに投稿できるので、食事をすぐにアプリに記録できなくても、何を食べたか思い出すのは簡単だ。

人気の記事ランキング
  1. Quantum physicists have shrunk and “de-censored” DeepSeek R1 量子技術でDeepSeekを55%小型化、「検閲解除」にも成功
  2. Promotion Innovators Under 35 Japan Summit 2025 2025年のイノベーターが集結「IU35 Summit」参加者募集
  3. Google’s new Gemini 3 “vibe-codes” responses and comes with its own agent グーグルが「Gemini 3」発表、質問に応じて回答形式もAIが判断
  4. How to help friends and family dig out of a conspiracy theory black hole 家族が陰謀論にハマったら: 専門家が語る、 5つの現実的アプローチ
シグニー ブリュースター [Signe Brewster]米国版
シグニー・ブリュースターは科学とテクノロジーのライター。特に注目しているのは、たとえば実質現実やドローン、3Dプリントなど、芽生えたばかりのテクノロジーが今後どうなるか、です。記事は、TechCrunch、Wired、Fortuneでも執筆しています。
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
気候テック企業10 2025

MITテクノロジーレビューは毎年、気候テック分野で注目すべき企業を選出し、その一覧を発表している。 新たなクリーン・エネルギー源の創出や、食品生産・物流の再構築といった形で経済の主要セクターの脱炭素化に取り組む注目企業10社を紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る