KADOKAWA Technology Review
×
2024年を代表する若きイノベーターたちに会える!【11/30】はIU35 Japan Summitへ
グーグルやフェイスブックは
「民主主義の脅威」に
どう対処するのか?
Photograph: Mark Wilson/Getty Images
カバーストーリー 無料会員限定
Four questions Silicon Valley should expect from Capitol Hill

グーグルやフェイスブックは
「民主主義の脅威」に
どう対処するのか?

米連邦議会は9月5日、大手テック企業幹部に対する公聴会を開く。中間選挙を控え、情報操作などに対する取り組みを聞くのが目的だが、根本的な問いは「テクノロジーが民主主義にもたらす大きな脅威にどう対処するか」ということだ。 by Martin Giles2018.09.06

9月5日、シリコンバレーの一流テック企業の要人たちが米連邦議会に姿をあらわす。ツイッターのジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)、フェイスブックのシェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)、そしてグーグルの代表(議員らはアルファベットのラリー・ペイジCEOの出席を求めているが、同社はケント・ウォーカー弁護士を派遣する意向)が、バイアスや人工知能(AI)に関する議員らの質問に答えることになる。これらの大企業が米国民の大半が使う主要なコミュニケーションプラットフォームであり続けるべきなのだろうか? 以下に挙げるのは、議論において注目すべき複数の主要テーマと、討論の枠組みとなるべきもっとも重要な1つの問いである。

テーマ:反トラスト

重要な質問:なぜ反トラスト(独禁法)を廃止すべきでないのか?

背景:大手テック企業の経済力と、その影響が他分野に与える意味合いは、今年すでに大きな議論を引き起こしている。評論家らによると、ネット広告やオンライン検索システムといった形で市場を牛耳るのは自由競争を阻むものだという。トランプ大統領も最近になってこの議論に口を挟み、これらの大企業は「非常に反トラスト(独禁法違反)の状況にある」と述べた。オープン・マーケット研究所のようなシンクタンクは、メッセンジャー(Messenger)やインスタグラム、ワッツアップ(Whatsapp)のサービスを独立した企業に分散させて、フェイスブックを解体すべきと要求している。

テック企業が主張しそうなのは、提供するサービスは無料か、信じられないほど低価格だということだ。だから消費者に悪影響を与えていない証拠だと述べるだろう。アメリカの反トラスト政策の重要な基準だ。しかし、米国司法省と米国連邦取引委員会(FTC)はすでに、大手テック企業に対する調査をもっと厳しく実施すると示唆しているし、企業幹部らの議会での …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. How ChatGPT search paves the way for AI agents 脱チャットGPTへ、オープンAIが強化するプラットフォーム戦略
  2. Promotion The winners of Innovators under 35 Japan 2024 have been announced MITTRが選ぶ、
    日本発U35イノベーター
    2024年版
  3. AI will add to the e-waste problem. Here’s what we can do about it. 30年までに最大500万トン、生成AIブームで大量の電子廃棄物
  4. The US is about to make a sharp turn on climate policy トランプ再選、気候対策に打撃 今後予測される影響は?
  5. OpenAI brings a new web search tool to ChatGPT チャットGPTに生成AI検索、グーグルの牙城崩せるか
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る