KADOKAWA Technology Review
×
遺伝子工学で作った「光合成強化タバコ」、1.4倍に成長
RIPE
ニュース 無料会員限定
Gene engineers make super-sized plants that are 40% larger

遺伝子工学で作った「光合成強化タバコ」、1.4倍に成長

イリノイ大学と米国農務省(USDA)との研究チームは、遺伝子工学の手法を使うことで、通常より40%大きくなるタバコの木を作り出した。同様の手法を芋類や豆類にも適用できれば、世界の食物供給量を増大させることが可能になる。 by Antonio Regalado2019.01.10

イリノイ州の遺伝子エンジニアのグループが、通常より40%ほど大きくなるタバコの木を作り出した。同様の遺伝子改変を大豆や芋類にも適用できれば、食糧の供給量を増大できそうだ。ただし、そうした植物を畑で見られるようになるのは、当分先のことになりそうだが。

イリノイ大学と米国農務省(USDA)との研究チームは、いわゆる「光呼吸バイパス」と呼ばれる遺伝子改変のカセットをタバコの木に組み込んだ。この遺伝子改変を受けた植物は、日光をより効率的にエネルギーに変換できるようになり、通常の植物よりも高さや重量が大きくなる。

ノースカロライナ州立大学の植物学者であるヘイケ・セデロフ教授は、関連する研究をこれまで研究室で実施してきている。セデロフ教授はサイエンス誌に掲載された今回の新たな報告について、この手のフィールド実験からこうした大きな成 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. An ancient man’s remains were hacked apart and kept in a garage 切り刻まれた古代人、破壊的発掘から保存重視へと変わる考古学
  2. AI reasoning models can cheat to win chess games 最新AIモデル、勝つためなら手段選ばず チェス対局で明らかに
  3. This startup just hit a big milestone for green steel production グリーン鉄鋼、商業化へ前進 ボストン・メタルが1トンの製造に成功
  4. This artificial leaf makes hydrocarbons out of carbon dioxide 人工光合成が次段階へ、新型人工葉が炭化水素合成に成功
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る