KADOKAWA Technology Review
×
【4/24開催】生成AIで自動運転はどう変わるか?イベント参加受付中
暗号資産業界は政府に何を求めているのか?
Courtesy of Kristopher Tripplaar for the Chamber of Digital Commerce
ニュース 無料会員限定
Blockchain boosters warn that regulatory uncertainty is harming innovation

暗号資産業界は政府に何を求めているのか?

ブロックチェーン業界は、規制当局が暗号通貨に対して明確な姿勢を示していないことが一般企業や消費者を不安にし、イノベーションを妨げているという。 by Mike Orcutt2019.03.27

ブロックチェーン・テクノロジーを支援するために、政府は介入すべきなのだろうか?そう考える人たちもいる。大きな影響力を持つブロックチェーン支持団体の「チェンバー・オブ・デジタル・コマース(Chamber of Digital Commerce:CoDC)」は最近、ブロックチェーンの実験とイノベーションを妨げている「予測可能な法的環境の欠如」に対して、真剣に取り組むよう米連邦議員らに求めるアクションプランを発表した。

この訴えは、3月6〜7日にかけてワシントンDCで開催された、CoDCの第4回年次総会「DC ブロックチェーン・サミット」で再び取り上げられた。ブロックチェーン業界の後援者らと規制当局との間の緊張感は明白だった。

両者の関係は常にギクシャクしたものだった。とどのつまりブロックチェーンは、規制管理の徹底している従来の金融システムの枠外で、利用者らに金融取引を実行させる。だが、10年前にビットコインが誕生してから何年もの間、金融規制当局は、小規模で一部のテクノロジー信奉者による利用に限られた暗号通貨市場に対し、ほとんど注意を払ってこなかった。2017年に突如として変化が起きた。いくつもの企業が、ブロックチェーンのトークンを、いわゆる新規暗号通貨公開(ICO)を介して販売することで、一夜にして何億ドルもの資金を手に入れたからだ。暗号通貨への投資が大々的な活動となり、それに伴い、投資家保護の任務を担う規制当局が確実に注意を向けるようになった。

それから、取り締まりが始まった。過去1年ほどの間、米証券取引委員会(SEC)は多くのICOプロジ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中! ひと月あたり1,000円で読み放題
10 Breakthrough Technologies 2024

MITテクノロジーレビューは毎年、世界に真のインパクトを与える有望なテクノロジーを探している。本誌がいま最も重要だと考える進歩を紹介しよう。

記事一覧を見る
気候テック企業15 2023

MITテクノロジーレビューの「気候テック企業15」は、温室効果ガスの排出量を大幅に削減する、あるいは地球温暖化の脅威に対処できる可能性が高い有望な「気候テック企業」の年次リストである。

記事一覧を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る