KADOKAWA Technology Review
×
【4/24開催】生成AIで自動運転はどう変わるか?イベント参加受付中
AIアシスタントの進化には
「身体」が必要だ
Ms. Tech | Amazon
カバーストーリー 無料会員限定
Alexa needs a robot body to escape the confines of today’s AI

AIアシスタントの進化には
「身体」が必要だ

ユーザーと音声でやり取りできる人工知能(AI)アシスタント製品が、爆発的に普及している。アマゾンのAIアシスタント「アレクサ」の開発を主導する研究者は、AIアシスタントが本当の知性を身に付けるには「世界を探索する必要」があるという。 by Will Knight2019.04.02

「アレクサ、もっと賢くなれないのかい?」

アマゾンのアレクサ(Alexa)人工知能グループを率いるロイット・プラサド主席科学者が自身に問い続けている質問だ。また、人工知能(AI)の分野が、これまでに実際どれほどの進歩を果たし、まだまだ道は遠いことを我々に知らしめる質問でもある。

プラサド主席科学者は3月26日に開かれたMITテクノロジーレビュー主催のAIカンファレス「EmTechデジタル」で、AIアシスタントの知能の限界や、アレクサで使われているテクノロジーについて説明した。

アマゾンの人気バーチャル・アシスタントであるアレクサは、これまで順調な道のりを歩んできた。2014年、アマゾンはスマート・スピーカー「エコー(Echo)」のインターフェイスとして、忍耐強く、きびきびした朗らかな女性の声を備えたアレクサを発表した。エコーは、音声による質問や指示に応答する卓上デバイスで、部屋の端にいる人の声も聞きとれる。

2014年以来、エコー製品は1億個以上を売り上げている。エコーの成功に刺激されたグーグルやアップルは、急いで競合製品の製造に取り掛かった。バーチャル・アシスタントはいまやテレビ、自動車、ヘッドフォン、ベビーモニター、トイレなど何百もの種類のデバイスに導入されている。

バーチャル・アシスタントがこれほど普及しているのは、ソフトウェアが単純なリクエストに答えるのがいかに上手くなったかを示す証である。ユーザーは役に立たないバーチャルアシスタントには我慢できないからだ。しかし、長く使用していると、テクノロジーの欠点が姿を見せ始める。アレクサは追加の質問や「うーん」といった言葉に簡単に混乱してしま …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中! ひと月あたり1,000円で読み放題
10 Breakthrough Technologies 2024

MITテクノロジーレビューは毎年、世界に真のインパクトを与える有望なテクノロジーを探している。本誌がいま最も重要だと考える進歩を紹介しよう。

記事一覧を見る
気候テック企業15 2023

MITテクノロジーレビューの「気候テック企業15」は、温室効果ガスの排出量を大幅に削減する、あるいは地球温暖化の脅威に対処できる可能性が高い有望な「気候テック企業」の年次リストである。

記事一覧を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る