道具の使い方を「即興」で学ぶロボット、グーグルらが開発
実験をしたり、人間の行動を観察したりすることで、道具の使い方を自ら学習するロボットを、グーグル・ブレインとカリフォルニア大学の研究者らが開発した。通常の道具がない時は、手元にあるもので即興的に間に合わせることもできるという。 by Will Knight2019.04.16
道具の使い方を学ぶことは、人間の知能の進化に重要な役割を果たした。同じことが、より賢く高い能力を持ったロボットの出現にも不可欠であることが証明されるかもしれない。
新しい研究によってロボットも、実験と人間に対する観察を組み合わせることで、道具の少なくとも基本的な使い方を理解できることが示された。
グーグル・ブレイン(Google Brain)の研究者であるチェルシー・フィン博士と、カリフォルニア大学バークレー校セルゲイ・レビン助教授は、レビン助教授の研究室の学生らとともにロボット・システムを共同開発した(フィン博士とレビン助教授はそれぞれ2018年と2016年に、MITテクノロジーレビューの「35歳未満のイノベーター35人」で紹介している)。
実験装置は、人間あるいはコンピューターが制御する既製のロボット・アームと、アームが届く範囲の環境を見るカメラで構成されている。もっとも重要なのは、このロボット・アームが非常に大規模なニューラル・ネットワークを実行するコンピューターを使って学習できることだ。
このロボットは、ちりとりやほうき …
- 人気の記事ランキング
-
- AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
- A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
- How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
- The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?