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接触者追跡アプリなぜ2つ? アップル・グーグル参入で混乱も
Photo by Daniel Romero on Unsplash
Why one US state will have two coronavirus tracing apps

接触者追跡アプリなぜ2つ? アップル・グーグル参入で混乱も

アップルとグーグルの曝露通知システムに先駆け、州が独自に接触者追跡アプリを開発した米国ノースダコタ州では、2つのアプリが存在することになった。 by Patrick Howell O'Neill2020.05.28

ノースダコタ州は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の接触者追跡アプリを米国で最初期に導入した州の1つだ。州が経済活動再開プロセスに入って数週間がたった今、ビスマークにある州政府はアップルとグーグルが新たに共同開発した曝露通知システムの利用を開始すると発表した。ただし、2つのアプリを別々に使う必要があるという。

人口が米国で極めて少ない州の1つ(約70万人)でさえ、単一のソリューションだけでは接触者追跡を徹底できない。このことは、パンデミック発生から数カ月がたった現在でさえも、政府が次に取るべき施策を決定することがいかに難しいかを示している。

ノースダコタ州が5月1日に活動を部分的に再開する以前から、州政府は「ケア19(Care19)」というアプリを提供している。ノースダコタ州のダグ・バーガム知事は、ケア19のリリース時に「ノースダコタの住民にとって、新型コロナウイルス感染症への世界的な対応におけるリーダーになるチャンスです」と述べた。「私たちの目標は、少なくとも5万人の住民にアプリをダウンロードしてもらうことです」。

リリースから6週間後、ケア19は3万3000人のノースダコタ住民に実際にダウンロードされた。ケア19は住民の位置データを追跡し、接接触者追跡の取り組みを支援するアプリだ。

アップルとグーグルが協力してアンドロイドとiOSの自動接触者追跡・曝露通知システムを開発するにあたり、両社は保健機関が従わなくてはならないプライバシー保護ルールを導入した。アップルとグーグルは位置情報の追跡を禁止し、代わりにBluetooth信号を利用して接触情報を取得するよう求めた。

ノースダコタ州のアプリは位置情報を基にしているため、アップルとグーグルのシステムを利用した機能は組み込めない。そこで州は両社と協議し、2つの新型コロナウイルス追跡アプリをリリースすることにした。1つはユーザーの位置を追跡するアプリで、もう1つはBluetoothを使用するアプリだ。これによって住民には選択肢が与えられたものの、全体の取り組みの結果を分断してしまう可能性がある。

州公認のアプリの1つは、ユーザーの行動履歴を記録する「ケア19ダイアリー(Care19 Diary)」。もう1つはアップルとグーグルのAPIを使い、Bluetoothによってリスクのある接触行動を追跡する「ケア19エクスポーズ(Care19 Exposure)」だ。2つのアプリが互いに通信したり、データ共有することはない。現状では州当局が必要とするダウンロード数にはまだまだ到達していないものの、州だけではできない方法でアップルとグーグルが認知向上に努めてくれることが期待されている。

ノースダコタ州の接触者追跡チームを率いるバーン・ドッシュは「あまりスマートなやり方ではありません」と語る。「でも、私たちはノースダコタの住民を守るためにすべきことをやっていきます」。

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国家安全保障から個人のプライバシーまでをカバーする、サイバーセキュリティ・ジャーナリスト。
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