KADOKAWA Technology Review
×
日本発・世界を変える「U35 イノベーター」募集中!
カバーストーリー 無料会員限定
Alexa Gives Amazon a Powerful Data Advantage

「アレクサ、アマゾンは
グーグルに勝てる?」
「はい、余裕です」

アレクサに毎日頼み事をする何百万ものユーザーのおかげで、アマゾンは家庭向け音声アシスタント市場でグーグルよりもずっと有利なポジションにある。 by Tom Simonite2017.01.19

「ヘイ、アレクサ」――米国の家庭で何百万人もが、そのときどきの希望をアマゾンに伝える直前に口にしているのがこのフレーズだ。アマゾンは台所用品を注文したり、部屋の電気をつけたり、音楽を流したりと、アレクサに何かを依頼する人全員から、競合企業の追撃をかわし、音声操作型アシスタントの可能性を高めるブレークスルー実現に欠かせないデータを大量に取得している。

音声認識技術の専門家で、アレクサとエコーを生んだ開発チームの創設メンバーでもあるアマゾンのニッコ・ストロム上級主任科学者は、AIフロンティア会議(カリフォルニア州サンタクララで先週開かれた)で「家庭内に何百万台も設置されたアマゾン・エコーが集めているのは、塵やホコリではありません。ものすごい量のデータが手に入るのです。私たちの研究に有用なデータがね」と述べた。

ストロム上級主任科学者によると、エコーが集めたデータはすでに、音声認識分野の積年の課題である「カクテル・パーティー問題」(大勢が同時に話している中で、ひとりの声を認識させる研究)をアマゾンが解決する手がかりになったという。

アレクサは当初から誰かに「アレクサ」と話しかけられたことは認識できたが、他の音声認識システム同様、名前の前後に話された言葉のうち、どれがユーザーの依頼を指すのかは、なかなか判別できなかった。そこでストロム上級主任科学者のチームは「アレクサ」と話しかけられたときの声の特徴を記録し、ユーザーの依頼を示す言葉を探り当てるシステムを開発した。

カクテル・パーティー問題等に挑むため、アマゾンは他にはないデータを収集して …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. The UK’s generational tobacco ban might not work. I’m supporting it anyway. 2009年以降生まれには一生売らない——英「たばこ根絶」への賭け
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Four nuclear reactors hit a big milestone in the US 米原子炉スタートアップ4社が臨界達成、原発新時代の幕開けか?
  4. Interview with Prof. Keisuke Fujii 量子コンピューター、「設計思想」を問う段階へ——藤井啓祐教授に聞く
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る