KADOKAWA Technology Review
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天の川銀河のブラックホール、撮影に初成功
EHT Collaboration
This is the first image of the black hole at the center of our galaxy

天の川銀河のブラックホール、撮影に初成功

国際研究チームは、天の川銀河の中心にあるブラックホール「いて座A*(エースター)」の撮影に初めて成功した。 by Rhiannon Williams2022.05.13

私たちが住む天の川銀河の中心にある、超大質量ブラックホールの撮影に国際研究チームが初めて成功した(記事上部の画像)。ブラックホールが周囲とどのように相互作用しているか、貴重な洞察を与えるものだ。

「いて座A*(エースター)」と呼ばれるこの天体を撮影したのは、国際研究チーム「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)・コラボレーション」。2019年にM87(メシエ87)銀河内で撮影された史上初の有名なブラックホール画像を撮影したチームだ。ブラックホール自体は完全に漆黒の天体だが、自らの重力で歪められた発光するガスの明るいリング状の構造に縁取られている。

研究チームは今回新たに撮影された画像と2019年のM87の画像の視覚的な類似性を認める一方で、2つのブラックホールの質量と銀河の種類は大きく異なっているという。私たちが住む小さな渦巻状の銀河の中心に存在するいて座A*は、巨大な楕円銀河の中心にある猛スピードでプラズマガスのジェットを噴出しているM87のブラックホールがガスを吸い込む速度よりも、はるかに遅い速度でガスを吸い込んでいることが分かった。

ドイツの欧州南天天文台での記者会見で、サラ・イサウン博士(ハーバード・スミソニアン天体物理学観測所のNASAアインシュタイン・フェロー)は、「いて座A*がドーナツほどの大きさだとするなら、M87のブラックホールは今私たちがいる場所からわずか数キロメートル先にある、ミュンヘンのサッカースタジアム『アリアンツ・アレーナ』ほどの大きさになります」と話した。「この類似性は、ブラックホールの大きさや存在している環境を問わず、重要な1つの特徴を示しています。ブラックホールの端にたどり着いた途端、重力に支配されてしまうということです」。

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リアノン・ウィリアムズ [Rhiannon Williams]米国版 ニュース担当記者
米国版ニュースレター「ザ・ダウンロード(The Download)」の執筆を担当。MITテクノロジーレビュー入社以前は、英国「i (アイ)」紙のテクノロジー特派員、テレグラフ紙のテクノロジー担当記者を務めた。2021年には英国ジャーナリズム賞の最終選考に残ったほか、専門家としてBBCにも定期的に出演している。
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