KADOKAWA Technology Review
×
日本発・世界を変える「U35 イノベーター」募集中!
アレックス・ハンナ——AIの未来のためにグーグルを去った研究者
Ryan Young
人工知能(AI) 無料会員限定
Alex Hanna left Google to try to save AI’s future

アレックス・ハンナ——AIの未来のためにグーグルを去った研究者

「白人問題」でグーグルを退職したアレックス・ハンナ博士は、ティムニット・ゲブル博士の研究所の一員として、白人至上主義を解消するために活動している。 by Anmol Irfan2022.10.24

「疲れたので辞めます」。アレックス・ハンナ博士は、グーグルのAI倫理チームの一員として働いた最後の日である2022年2月2日に投稿した。ハンナ博士は、グーグルやテック業界全体が、多様性を促進したり、同社の製品が社会から疎外された人々に与えた被害を軽減したりすることにほとんど取り組んでいないと感じていた。「一言で言えば、テクノロジーには白人問題が存在します」と、彼女はミディアム(Medium)への投稿で述べている。 「グーグルは単なるテック企業ではありません。グーグルは白人のテック企業なのです」。

グーグルを辞めた後、ハンナ博士は休まなかった。2月3日には、分散型AI研究所(Distributed AI Research Institute:DAIR)の2人目の職員として入所したのだ。

この動きは、ハンナ博士のキャリアにおける劇的な時期の締めくくりであった。2020年末、ハンナ博士の上司であったティムニット・ゲブル博士は、(グーグルのものを含む)大規模言語モデルの倫理性に疑問を呈する論文を書き、AI倫理チームの共同リーダーとしての職を解雇された。その数カ月後には、次の上司であるメグ・ミッチェル博士も退職を余儀なくされた。

DAIRは、2021年末にゲブル博士によって設立された。さまざまな慈善団体から資金提供を受け、コミュニティに焦点を当てたボトムアップ型の研究アプローチによって、既存の人工知能 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Four nuclear reactors hit a big milestone in the US 米原子炉スタートアップ4社が臨界達成、原発新時代の幕開けか?
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Interview with Prof. Keisuke Fujii 量子コンピューター、「設計思想」を問う段階へ——藤井啓祐教授に聞く
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る