KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
AI画像生成モデルに根強く残る「バイアス」、確認ツールが登場
Stable Diffusion, Dalle-2
人工知能(AI) 無料会員限定
These new tools let you see for yourself how biased AI image models are

AI画像生成モデルに根強く残る「バイアス」、確認ツールが登場

DALL-E 2やステーブル・ディフュージョン(Stable Diffusion)といった人気のAI画像生成モデルは、有害なバイアスやステレオタイプを反映した画像を生成してしまうことがある。これらのモデルのバイアスを検知するオンライン・ツールが登場した。 by Melissa Heikkilä2023.03.28

人気の画像生成モデルは、有害なバイアスやステレオタイプを増幅しがちであることで知られている。だが、その問題がどのくらい大きなものなのか、これまで明確には分かっていなかった。このほど登場したインタラクティブなオンラインツール群を使えば、自分の目で確かめることができる。

このツール群は、AIスタートアップ企業ハギング・フェイス(Hugging Face)とドイツのライプツィヒ大学の研究者が開発したもので、詳細は査読前論文(プレプリント)で説明されている。ステーブル・ディフュージョン(Stable Diffusion)の最新2バージョンと、DALL-E 2(ダリー2)の3種の人気AI画像生成モデルが持つバイアスを調べることができる。

ツールの作成にあたり、研究チームはまず上記の3種のAI画像生成モデルを使って、さまざまな民族、ジェンダー、職業の人々の画像9万6000点を生成した。研究チームは、「女性」や「ラテンアメリカ系の男性」などの社会的属性に基づく画像の生成をモデルに指示した。次に、「an ambitious plumber(意欲的な配管工)」や「compassionate CEO(思いやりのあるCEO)」など、職業や形容詞に関連する画像を作らせた。

研究チームは、この2組の画像セットにどのような違いが見られるかを調べたいと考えた。そこで、「クラスタリング」と呼ぶ機械学習技術で写真を分析して調査を進めた。この手法は、ジェンダーや民族などのカテゴリー分類を用いずに、画像からパターンを見出そうとするものだ。異なる画像間の類似性を分析し、モデルがどのような画像を「権力者」などのグループにまとめるかを確認できる。次に、これらのAIモデルが生成する画像と、その画像に反映されているバイアスを誰でも調べられるインタラクティブなツール群を開発した。これらのツールはハギング・フェイスのWebサイトで無料で公開されている。

DALL-E 2とステーブル・ディフュージョンが生成した画像を分析すると、どのモデルも白人男性らしき人物の画像を生成することが多く、とりわけ、権力者を描写するように求めたときはその傾向が強くなることがわかった。特にDALL-E 2はその傾向が顕著で、「CEO」や「取締役」などのプロンプトを与えると、97%の確率で白人男性の画像を生成した。この …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. A new US phone network for Christians aims to block porn and gender-related content ポルノもLGBTも遮断、キリスト教徒向けMVNOが米国で登場
  2. Musk v. Altman week 1: Elon Musk says he was duped, warns AI could kill us all, and admits that xAI distills OpenAI’s models 「オープンAIを蒸留した」マスク対アルトマン第1週、法廷がざわめく
  3. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る