KADOKAWA Technology Review
×
【3/14】MITTR主催「アクセシビリティとテクノロジー 」開催 申込受付中
カバーストーリー 無料会員限定
Gates Foundation Renews Search for Male Birth Control Pill

ゲイツ財団
即効性のある男性用避妊薬に
60万ドルを拠出

ゲイツ財団が60万ドルを拠出した男性用避妊薬は、治験で自殺者やうつ状態に陥る前例があったため、大手製薬企業が手を引いた分野だ。20億種類の化学物質コレクションやCRISPRなどの手法を組み合わて、創薬に挑む研究者がいる。 by Emily Mullin2017.03.06

ベイラー医科大学(テキサス州)創薬センターのマーティン・マツク所長は、保有する20億種の化学物質コレクションのどれかが、安全な方法で男性を一時的に不妊にする化学物質、つまり実現が難しかった「男性用ピル」になるのではないか、と期待している。

現時点で、男性の避妊手段はコンドームか精管切除(パイプカット)のどちらかだ。しかし、マツク所長は、より優れた別の手段、つまり、安全で、即効性があり、服用をやめれば不妊効果がなくなる、飲みやすいピルの探求をやり直している数少ない科学者のひとりだ。

大手製薬企業は、何百万の精子の動きを卵子に達する前に化学的に阻止する男性用避妊薬の探求からとっくに手を引いている。しかし、ベイラー医科大学創薬センターは、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団が昨年拠出した男性避妊の「破壊的でリスクの高い手法」の「実現可能性を検証する」60万ドル相当の補助金の分配対象だ。

60万ドルは、ゲイツ財団が2015年に女性対象の家族計画研究に投じた1億4790万ドルに比べれば、はした金だ。ゲイツ財団によれば、研究の目的は貧困を減らすことだ。マツク所長を含む科学者も、過剰な人口増加は貧困と環境悪化の原因だと考えている。「現在のペースでは人口を維持できません」とマツク所長はいう。男性用ピルは、世界全体の妊娠件数の40%を占めるともいわれる望まない妊娠の件数を減らす可能性がある。

ゲイツ財団の資金援助を受けて男性用ピルを探求しているジョージア大学のチャールズ・イーズリー助教授は「女性だけが避妊の化学的負担を負う現在の状況は不公平です …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
10 Breakthrough Technologies 2024

MITテクノロジーレビューは毎年、世界に真のインパクトを与える有望なテクノロジーを探している。本誌がいま最も重要だと考える進歩を紹介しよう。

記事一覧を見る
気候テック企業15 2023

MITテクノロジーレビューの「気候テック企業15」は、温室効果ガスの排出量を大幅に削減する、あるいは地球温暖化の脅威に対処できる可能性が高い有望な「気候テック企業」の年次リストである。

記事一覧を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る