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The Curious Case of the Quantum Theory of Humor

ユーモアの多義性は量子力学の重ね合わせでモデル化できるか?

多義性のある言葉を量子力学の重ね合わせでモデル化すればユーモアを科学的に記述できるのではないか? 量子力学は、ユーモアに関する認知プロセスを心理学者がユーモアの本質を理解する助けになるか? by Emerging Technology from the arXiv2017.03.24

光陰矢のごとし、ショウジョウバエはバナナを好む(Time flies like an arrow; fruit flies like a banana)

この表現は、ユーモアを研究している心理学者には古典といっていい。この表現には、多くのユーモアが活用している言語の曖昧さが盛り込まれている。この場合、単語の「flies」と「like」は、読み手が戸惑う別々の意味がある。人間の認知プロセスが戸惑いを解決する方法は、ユーモアの本質の核心部分だ、と理論家はいう。

ユーモアは、人間の認知速度と柔軟性を最も印象的に見せるものだ。この習性を再現する能力があれば、ユーモアを正しく理解し、笑いを生み出せる機械の実現に非常に役立つだろう。

したがって、心理学者やコンピューター科学者はユーモアの背景にある認知プロセスを理解し再現したいと切望している。だが、残念ながら、この領域の進歩は遅く、特に「戸惑い」を適切にモデル化するの難しい。

3月22日、ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)のリアン・ガボラ准教授と、クイーンズランド工科大学(オーストラリア)のカースティ・キット研究員の研究により、少なくとも部分的には進展した。研究チームは量子論の数学的形式主義に基づいてユーモアの新モデルを作った。研究チームは、モデルを駄洒落や風刺漫画に適用した。

ユーモアをモデル化する場合の基本的な問題は、ジョークが理解された瞬間に、その内容を表現する方法を発見することにある。ジョークを理解するには2つ以上の矛盾する解釈を同時に処理できる能力が必要なので、扱いづらいのだ。

最初に取りあげたジョークは、脳は最初に「振り」の表現である「time flies like an arrow」を理解する。ここで「flies」は「空中を通り抜ける」という意味の動詞だ。次に脳は「落ち」の表現である「fruit flies like a banana」を理解する。ここで「flies」は空中を飛ぶ昆虫を表す名詞だ。

これだけでは、ふたつのフレーズは特に面白くない。このユーモアは、振りのフレーズ …

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