KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
麻痺男性、
10年振りに
自分の手で食事
カバーストーリー 無料会員限定
This Paralyzed Man Is Using a Neuroprosthetic to Move His Arm for the First Time in Years

麻痺男性、
10年振りに
自分の手で食事

交通事故で肩から下が麻痺した男性が、脳コンピューター・インターフェイスのおかげで10年振りに手を動かし、食事をしてコーヒーを飲んだ。画期的成果だが、まだゆっくりとしか動かせず、複雑な動きもできない。 by Emily Mullin2017.03.31

クリーブランド(カリフォルニア州)在住のウィリアム・コシュバーさんは、右腕と右手をゆっくり動かせる。大したことではない。だが、56歳のコシュバーさんは10年前に自転車事故に遭って以来、肩から下が麻痺しているとなれば話は別だ。

コシュバーさんが再び腕を動かせるようになったのは、コシュバーさんの脳の運動皮質に埋め込まれたふたつの極小記録用チップと右腕に埋め込まれた「神経機能代替装置」(36個の電極で筋肉に信号を送る装置)のおかげだ。

コシュバーさんは毎週オハイオ州にある研究所を訪れ、脳内で収集された信号を取り出して、腕に送信する。この処理によって、簡単な随意運動ならできるようになる。「本当にびっくりしました」とコシュバーさんはいう。

たくさんの電子装置を凝視し、見守る科学者を前に、コシュバーさんはついにコーヒーカップを持ってコーヒーを飲んだり、マッシュドポテトを自力で食べたりできるようになった。ただし、そうするには腕に機械的な装具を装着する必要がある。「まだできない一番の難業は、自力で腕を上下に動かすことです」とコシュバーさんはいう。

以前にも、実験動物や被験者十数人に脳インプラントを埋め込み、思考で直接コンピューターのカーソルやロボットアー …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る