KADOKAWA Technology Review
×
【締め切り迫る!1/20まで】年間購読料20%オフ & マガジン1冊プレゼントキャンペーン 実施中!
ドローン最大手DJI、イスラム国活動地域を飛行禁止に設定
Can DJI’s No-Fly Zone Software Stop ISIS from Weaponizing Drones?

ドローン最大手DJI、イスラム国活動地域を飛行禁止に設定

ドローンメーカー最大手のDJIは、自社製ドローンがイスラム国(ISIS)活動地域を飛行できないよう、バーチャルフェンスにより、イラク、シリア上空を飛行禁止空域に設定した。ただし、ISISのドローンがすべてDJI製ではない。 by Jamie Condliffe2017.04.27

中東を拠点とするテロリストは最近、市販のドローンに簡易な爆発物を備え付け、小型の爆撃機に改造している傾向がある。しかし世界最大手のドローンメーカーは、この状況を食い止めようとしている。

昨年の米国防総省の発表で、イスラム国(ISIS)の戦闘員が新たな武器としてドローンの使うと決めたことがわかったが、アメリカでも破壊的な威力をもつドローンは長年使用されてきた。しかし、ミサイルを搭載した高額なドローンの代わりに、ISISは市販のドローンを改造して爆発物を備え付け、空飛ぶ爆弾あるいはターゲットに爆発物を投下する装置として使うようになったのだ。今年になって、ISISまで状況を発表し、ムジャヒディン(イスラム聖戦士)が使う無人飛行機を開発し、ドローンを使って一週間のうちに39人のイラク軍兵士を死傷させたと主張した。

英国のニュースサイトレジスターによると、中国のドローンメーカーDJIはISISに対抗すると決めた。DJIのドローンに搭載されたソフトウェアは、ドローンが侵入が禁止されている飛行禁止エリアを設定できる。通常「ジオフェンシング」は、操縦者が空港や軍事基地などの飛行禁止エリアにドローンを飛ばさないために使われる。しかしDJIは、そういった飛行禁止エリアにモスルを含むイラクやシリアの各地域を追加しているようだ。

この対策がどれほど効果的なのかは不明だ。第一に、このソフトウェアに手を加えればドローンは飛行禁止エリアを回避できる。次に、ISISが使用するドローンはすべてが市販の機体とは限らない。ポピュラー・サイエンス誌が昨年伝えたように、ISISは部品や基本的な機体を使い、ゼロからドローンを作ってもいる。同じく、今回の対策はイラク軍の活動にも影響を与える。イラク軍もここ数カ月、ISISを攻撃しようと改造した市販のドローンを使い始めているのだ。

(関連記事:The Register, Washington Post, Popular Science, USA Today, “The World as Free-Fire Zone”)

人気の記事ランキング
  1. Don’t panic about the latest coronavirus mutations, say drug companies 新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がないこれだけの理由
  2. Don’t worry, the earth is doomed 人類を滅亡に導く、15の破壊的リスク
  3. Singapore’s police now have access to contact tracing data シンガポールの接触追跡アプリが方針転換、犯罪捜査でも利用可に
  4. The kitchen of the future is here, it’s just not evenly distributed 電子レンジ、真空調理器超える「キッチン・テクノロジー」の未来
タグ
クレジット Photograph by ACHILLEAS ZAVALLIS | Getty
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
Innovators Under 35 Japan 2020

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35」が2020年、日本に上陸する。特定の分野や業界だけでなく、世界全体にとって重要かつ独創的なイノベーターを発信していく取り組みを紹介しよう。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. Don’t panic about the latest coronavirus mutations, say drug companies 新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がないこれだけの理由
  2. Don’t worry, the earth is doomed 人類を滅亡に導く、15の破壊的リスク
  3. Singapore’s police now have access to contact tracing data シンガポールの接触追跡アプリが方針転換、犯罪捜査でも利用可に
  4. The kitchen of the future is here, it’s just not evenly distributed 電子レンジ、真空調理器超える「キッチン・テクノロジー」の未来
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020SDGs Issue

今、世界中の企業や機関の技術者・研究者たちが各地で抱える社会課題を解決し、持続可能な世界の実現へ向けて取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」。
気候変動や貧困といった地球規模の課題の解決策としての先端テクノロジーに焦点を当て、解決に挑む人々の活動や、日本企業がSDGsを経営にどう取り入れ、取り組むべきか、日本が国際社会から期待される役割について、専門家の提言を紹介します。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る