KADOKAWA Technology Review
×
「人並み」のスピードで歩く
二足歩行ロボットが登場
カバーストーリー 無料会員限定
An Ostrich-Like Robot Pushes the Limits of Legged Locomotion

「人並み」のスピードで歩く
二足歩行ロボットが登場

米国の人間・機械認識研究所(IHMC)が開発したダチョウ型ロボットは、「人間並み」の時速3~5kmで移動できる。人間の代わりとして活躍する日は来るのか。 by Will Knight2017.05.09

車の後を追いかけて走る小さなダチョウのような機械が、ロボットの未来を大きく飛躍させるかもしれない。

俊敏な動きのシンプルな二足歩行ロボット「プラナー・エリプティカル・ランナー(Planar Elliptical Runner )」は、フロリダ州オカラにある人間・機械認識研究所(IHMC)が機械設計による高度なロボット歩行を研究するために開発したロボットだ。研究チームが撮影した映像からは、プラナー・エリプティカル・ランナーがさまざまな状況での歩行実験を繰り返している様子がうかがえる。エンジニアの手を借りながらランニングマシンで走ったり、車の後ろから伴走したりするシーンもある。

プラナー・エリプティカル・ランナーは多くの歩行式ロボットとは異なり、センサーやコンピューターを利用してバランスをとっていない。代わりに機械設計によって走行中のバランスを動的に保っている。開発チームのリーダーであるジェリー・プラット上級科学研究員は、「すべての知性はロボット本体の物理設計そのものにあります」という。

プラナー・エリプティカル・ランナーの設計手法は将来のシステムにも応用できるかもしれない。「今回の実験で得られたデータは、効率 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI reasoning models can cheat to win chess games 最新AIモデル、勝つためなら手段選ばず チェス対局で明らかに
  2. This artificial leaf makes hydrocarbons out of carbon dioxide 人工光合成が次段階へ、新型人工葉が炭化水素合成に成功
  3. Everyone in AI is talking about Manus. We put it to the test. ディープシークの衝撃再び? 話題の中国製AIエージェントを試してみた
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る