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U.S. Government Starts Test of Zika Vaccine in Humans

連邦政府のジカ熱対策
DNAワクチンを試験投与

米国本土でのジカ熱流行に、科学者は最新のDNAワクチンによる対処を急いでいる。 by Antonio Regalado2016.08.02

米国政府は、火曜日に初めて米国人のボランティアにジカウイルスの実験的ワクチンを試験的に投与した。

メリーランド州の米国立衛生研究所でワクチンの試用が始まった時、当局者らは少なくとも14人の感染者が出ているマイアミで、ジカウイルスの発生を防ごうと急いでいた。

ワクチンが米国からジカ熱を撃退することもあり得るが、政府のワクチンが安全かどうかがわかるまで数カ月かかり、効果が証明されるには、さらに数年もかかるだろう。

研究対象には、DNAワクチンという、ウイルスの遺伝子を高圧下で人の腕に注射する新しいタイプのワクチン接種も含まれる。計画は簡単だが、これまでに商品化されたDNAワクチンはない。

米国アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長の広報担当者は、明日予定されている発表に先駆けて臨床試験についてコメントすることを差し控えた。

臨床試験のリストによると、DNAワクチンは18歳から35歳までの120人のボランティアでテストされる。メリーランド、ボルティモア、アトランタの3カ所のボランティアは、一般から選ばれ2000ドル以上の報酬を得るが、20回の血液テストと外来診療を受けなければならない

イノヴィオ・ファーマシューティカルズとジーンワン・ライフ・サイエンスの民間企業2社は、先週、ジカウイルスに対する別のDNAワクチンの試験をすでに開始しており、マイアミのボランティアに投与していると報告した。「DNAワクチンは比較的新しい方法ですが、効果があるようです」と、ジーンワンのジョエル・マズローCMO(最高医務責任者)はいう。

米国本土では、すでに1000件以上のジカ熱症例を正式に記録しているが、先週までは全て海外旅行帰か、その配偶者だった。しかし週末にかけて、当局者はマイアミにいながら感染した4症例を確認した。つまり、ジカウイルスがマイアミ市内の蚊に感染しているのだ。

ジカ熱の大流行は、おそらく昨年以降ジカ熱が猛威をふるっているラテンアメリカから戻ってきた観光客が引き金だ。もしウイルス感染者が蚊に刺されれば、刺した蚊が他の人にウイルスを広めてしまう。

ジカ熱の大流行を阻止するために、フロリダでは消毒薬の噴霧が準備されており、米国疾病予防管理センター(CDC)は今日、妊婦と配偶者に対し、ジカウイルスが広まっていると考えられているマイアミ中心部約2.6平方km以内への立ち入りを避けるよう、過去あまり例がない、「渡航に関する助言」を発表した。

ジカウイルスを完全に防ぐのは難しいだろう。ファウチ所長はテキサス公共ラジオネットワークに対し、米国南部の他の地域で次の大流行が発生する可能性があると述べた。

「テキサス南部、特に湾岸沿いの地域では、孤立した場所で局地的に伝染が確認されても私は驚きません。人々がこの事態を真剣に受け止めてくれることを願います。特に妊婦であればなおさらです」

ジカウイルスは通常、軽感染を生じ、症例の80%では実際には何の症状も出ない。この病気が恐ろしいのは、妊婦が蚊に刺されたり、性行為によってジカ熱に感染すると、子どもが小頭症など重度の先天異常になる可能性があることだ。ウイルスはこうして人々の間に広まっていく。

「これは非常に変わった状況です。女性が妊娠中に感染すると、実際に先天性奇形をまねいてしまうという初めての蚊媒体感染症なのです。また、性行為で感染するのも初めてのことです。ジカ熱に感染することは、本人だけでなく、その子どもにも被害を及ぼしてしまうダブルパンチをくらうようなものなのです」

政府のワクチンにより、連邦政府の科学者はバイオテクノロジーの力を実証し、新たな脅威に対抗する措置を早急に準備している。政府が開発したワクチンは、ジカウイルスから少量採取した遺伝物質を、人の上腕に高圧水鉄砲のような装置で注射する

ジカウイルスの遺伝子が投与されると、人体はジカウイルスのタンパク質の殻を含む無害な部分を作り出す。それがジカウイルスを認識し、撃退するよう人の免疫システムを訓練するはずである。

しかし、このタイプのワクチンを大量生産できるかどうかはまだ明らかではない。米国南部とラテンアメリカ全体の何億人を守ろうとすれば、大量生産は不可欠だ。インフルエンザワクチンのような、ほとんどの馴染み深いワクチンは、実際のウイルスから作られているが、安全のために不活性化、あるいは変化させている。

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アントニオ レガラード [Antonio Regalado]米国版 医学生物学担当上級編集者
MIT Technology Reviewの生物医学担当上級編集者。テクノロジーが医学と生物学の研究をどう変化させるかについて追いかけ、記事を書いています。2011年7月にMIT Technology Reviewに参画する以前はブラジルのサンパウロを拠点に、科学やテクノロジー、ラテンアメリカ政治について、サイエンス誌や他の刊行物向けに記事を書いていました。2000年から2009年にかけては、ウォールストリートジャーナルで科学記者を務め、後半は海外特派員を務めていました。
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