KADOKAWA Technology Review
×
10/9「生成AIと法規制のこの1年」開催!申込み受付中
カバーストーリー 無料会員限定
Tesla Might Replace Autopilot’s Eyes with Something Far More Advanced

テスラは革新を諦めない
さらに高度な自動運転を追求

より高度な自律運転システムは、自動運転自動車の到来を加速させる。 by Will Knight2016.08.04

テスラの新しいブレーンは何ができるのか?

多くの自動車メーカーにテクノロジーを供給するイスラエル企業、モービルアイが提供する視覚システムを使わないことを先週テスラが発表した。テスラ車が自動運転モード(ドライバー管理下の自動運転を実現するシステム)中に発生した死亡事故について、米国国家道路交通安全局が調査している、と発表した数週間後のことである。テスラがモービルアイを使わなくなる理由は不明だが、自動運転の新たは手法の出現がひとつの理由かもしれない。

モービルアイが提供した先端的な画像認識システムは、道路前方の標識や、他の車や歩行者などの障害物を識別できる。モービルアイは、機械学習の手法のひとつで、最近評判が高まった深層学習(脳のニューロンの多層ネットワークを模倣し、膨大な数の学習データで入力を認識するように訓練する)を使っている、としている。

テスラは自社の半自動運転テクノロジーの動作仕様を公開していない。しかし、モービルアイのシステムだけではなく、レーダーや超音波センサーのデータからも得たデータを判断材料に自動運転を実現したはずだ。

テスラは完全に自動運転用に設計された独自の視覚システムを開発するかもしれない。テスラはコメントを拒否したが、マシン・ビジョンの高い知識を持つ専門家を採用しているのだ。

歴史的に見て、障害物を認識し、道路上で重要な判断をするため、自動運転システムは人間のエンジニアがルールをプログラムで記述してきた。しかし、ルールは機械学習に取って代わられている。大量のデータを使ってどう運転するのか、システムを訓練するのだ。特に深層学習は、どう見るかだけではなく、どう正確に運転するかの点で自動車を訓練するのに使われる。今後のシステムは機械学習を使い、道路上の障害物を認識する以上のこともできるだろう。たとえば、障害物までの距離を測ったり、障害物の軌道を予測したりできるかもしれない。また、機械学習は自動車の運転計画 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #30 MITTR主催「生成AIと法規制のこの1年」開催のご案内
  2. A brief guide to the greenhouse gases driving climate change CO2だけじゃない、いま知っておくべき温室効果ガス
  3. Why OpenAI’s new model is such a big deal GPT-4oを圧倒、オープンAI新モデル「o1」に注目すべき理由
  4. Sorry, AI won’t “fix” climate change サム・アルトマンさん、AIで気候問題は「解決」できません
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る