KADOKAWA Technology Review
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To Help Rural Kids Do Their Homework, a Virginia County Is Using Secret Wireless Spectrum

子どもの情報格差を救う、余った周波数帯の使いみち

国土が広く、貧富の差が大きい米国ではインターネットに接続できない人も多い。子どもたちの情報格差を埋めるために、バージニア州のある地域では学校が無料のネットサービスを始めた。 by Jamie Condliffe2017.06.15

インターネットにアクセスできないアメリカ人は、何百万人もいる。しかし、情報格差で締め出しを食らい不都合を大きく受けているのは、子どもたちだ。自宅でインターネットを使ってあらゆるトピックに関する情報を読みこんだり調べたりできる子どもがいる一方、自宅からインターネットにアクセスできない子どもは勉強に遅れが出る恐れがあるのだ。

過去の記事で報じたとおり、大都市圏でのインターネットアクセスについてはお金で解決できることがある。たとえば、インターネット・サービスプロバイダーや公共サービスは、貧しい世帯に対して割引を適用することができる。しかし、インターネット・インフラの構築が進んでいない田舎では、情報格差の解消はとても難しい。

人里離れた地域に住んでいる人々にとって問題になるのは、通信事業者やケーブルTV事業者にとって採算が合わないことだ。ケーブルがあっても利用者の数が少なければ、設備代や敷設費を回収できない。そのため、多くのコミュニティでは数十年前に設置した電柱に光ファイバーを自前で通しているのだ。

ところがワイアードの記事によると、バージニア州のアルベマール郡にある学校では別のアプローチを取っているという。あまり知られておらず使われていない、教育用に特別に割り当てられている周波数を使って、すべての子どもが確実にインターネットにアクセスして利用できるようにしているのだ。

アルベマール郡で使われている周波数は、学校の近くにある丘や山の上に設置されている基地局と学校の間でデータをやりとりする。そこから、家庭内に設置された特別なルーターに、学校から提供されたデバイスだけを使ってインターネット接続ができる。有線のインターネット回線に繋がっていない家庭にも、無線ブロードバンドを提供できるのだ。

今のところ稼働している基地局は1カ所だが、新たに3カ所での建設が計画されている。ワイアードの記事では基地局を設置するにあたっての課題がわかりやすく説明されており、教育用の周波数が直面している問題についても書かれている。

アルベマール郡が米国で最も裕福な郡のうちの1つなのは、指摘しておくべきだろう。財源が豊かでない田舎では、今すぐアルベマール郡の事例を真似することは難しそうだ。しかし少なくとも、自宅で宿題に取り組むこれからの世代にとっては、かすかな希望を与えてくれる話だ。

(関連記事:The Unacceptable Persistence of the Digital Divide,” “The Next President Will Inherit America’s Embarrassing Digital Divide”)

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ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
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