なぜイーサリアムは
ビットコイン以上に
世界を熱狂させるのか?
ビットコインが有名になるにつれて、その中核技術であるブロックチェーンを様々な用途に使おうとする試みが増えている。しかし、ビットコインのブロックチェーンは基本的に通貨取引向けなので、適用範囲に限界がある。そこで注目されているのが「イーサリアム」だ。 by Mike Orcutt2017.11.02
「初めにビットコインありき」。 多くの人にとってビットコインはデジタルマネーのアイデアと同義語になっており、時価総額は約1000億ドルに達する。しかし、二番目に価値のある通貨「イーサ(Ether)」のほうが、数々の見出しを飾る年上の兄弟姉妹(ビットコイン)よりもずっと面白いかもしれない。イーサがなぜそれほど人気があるのかを理解するためには、イーサと関わる「イーサリアム(Ethereum)」と呼ばれるソフトウェアがそもそもなぜ存在しているかを知ることが役に立つ。
2008年のハロウィンの日、サトシ・ナカモトという名前を使った人物、あるいはグループが、ピア・ツー・ピア(P2P)の価値交換(ビットコイン)を促進するコンピューター「分散」ネットワーク・システムに関するホワイト・ペーパーを発表した。ネットワーク上に分散して存在するコンピューターは、認証したすべての取り引きを、共有・暗号化された会計台帳に記録する。ナカモトは、「ブロック」と呼ぶひとまとまりの取り引きで構成されているこの台帳を「ブロックチェーン」と呼んだ。それぞれのブロックは、先行する取り引きのブロックと暗号に …
- 人気の記事ランキング
-
- AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
- A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
- How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
- The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?