KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
EVシフトでも覇権目論む
中国の巨大な野望
カバーストーリー Insider Online限定
China’s ambition to power the world’s electric cars took a huge leap forward this week

EVシフトでも覇権目論む
中国の巨大な野望

リチウムイオン電池製造のCATLが中国で株式を上場した。連日の株価急騰に世界の目が集まっている。CATLへの高評価の背景には、中国政府による補助金をはじめとしたクリーン・エネルギー分野で世界の主導権を取るという計画がある。 by James Temple2018.06.26

6月上旬、クリーン・エネルギー業界の支配を目指す中国の大規模計画が、華々しい成果を上げた。

中国の大手電池メーカー、寧徳時代新能源科技(CATL:Contemporary Amperex Technology)が6月11日、深セン証券取引所に上場し、野心的な拡大計画のために約10億ドルを調達して以来、株価の急騰が続いている。CATLの巨大な新工場の建設によって、中国は2021年までに世界の電気自動車用電池の70%を生産するようになると、ブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンスは伝えている。

中国はクリーン・エネルギーにおいて将来有望な2大分野である電池と電気自動車の強化を目指す計画を推進してきた。中国のこれまでの取り組みの成果の1つが、今回のCATLの急成長だ。2大分野の強化のために、中国は太陽光パネルで主導権を取るために用いたのとほぼ同じ戦略をとった。製造の高度な自動化、世界のサプライ・チェーンを独占する精力的な取り組み、外国企業買収とライセンス取得、大規模な政府支援と保護主義などだ。

中国はすでに世界最大の自動車市場だが、中国企業が販売する自動車と部品の世界シェアはごくわずかだ。「中国は電気自動車を自動車業界での国際優位性を確立する手段と考えています」とカーネギーメロン大学で電池を専門的に研究するヴェンカット・ヴィシュワナテン教授(機械工学)はいう。「成功するためには規模が必要です。最もうまく拡大しているのが中国です」。

中国のクリーン・エネルギーへの取り組みは大きな計画の一環であり、大気汚染削減や急増する国内エネルギー需要への対応、気候変動との闘いにおける主導権の確立、国際ビジネスの優位性に伴う諸外国からの共感を得ることを目指している。

福建省寧徳市(ねいとくし)に本社を置くCATLの株価は取引開始から連続3日間、値幅制限いっぱいまで高 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る