KADOKAWA Technology Review
×
動画、ロボット、マルチモーダル——生成AIの次のトレンドは?
【6/26開催】イベント申込受付中!
ネットで大事なことは
AOLメッセンジャーが
すべて教えてくれた
20to30
カバーストーリー 無料会員限定
AOL Instant Messenger Made Social Media What It Is Today

ネットで大事なことは
AOLメッセンジャーが
すべて教えてくれた

かつて一世を風靡し、現在のメッセージ・アプリの基礎ともなったAOLインスタント・メッセンジャー(AIM)が終了した。哀愁と哀悼を込めて、AIMがインターネットの文化や意思疎通の形成にもたらした功績を振り返ろう。 by Julia Sklar2017.12.20

2000年、当時わずか8歳の私がAOLインスタント・メッセンジャー(AIM)を最初に使った日のことだ。すでにAIMの「プロ」だった2人のいとこは、ちっぽけなオンライン・チャットルームで興奮したメッセージを私に浴びせ続けていた。2人に置いてけぼりにされないように速くタイピングしようとして、私の指はプラスチックのキーボード上をぎこちなく動き回る。当時、私はボストンで、いとこはニューヨークにいた。それでも「すごい、いつでもチャットできるね!!!!!」。

興奮していたのは私たちだけではなかった。AIMは、1997年に登場し、1990年代終わりから2000年代初めにかけて、多くの人の連絡手段として人気があった。AIMは、今日知られているようなインターネットにおける文化や意思疎通を形成するのに役立った。みんながLOL(Laughing Out Loud、日本語の(笑)のような意味)といった略語や絵文字などのチャット表現を使いこなし、どこにいても誰かと常に接触したいという気持ちを持つようになったのは、AIMのおかげなのだ。

しかし、発表から20年が経過し、AIMの人気は衰え、フェイスブック、インスタグラム、スラック(Slack)などのモバイルを主としたコミュニケーション・プラットホームに主役は移った。ピークの2001年にはAIMのアクティブユーザーは3600万人いたが、2017年夏の月間ユニークユーザー数はわずか50万人でしかなかった。それゆえ、10月初旬、携帯電話事業者ベライゾン(Verizon)の子会社オース(Oath:AIMを生み出したAOLとYahoo!の合併会社)は、インターネット黎明期に大きな貢献をした巨人、AIMを12月15日に終了すると発表した。

この判断は理解できるが、私にとって、インターネット・ライフに導いてくれた極めて重要なAIMの消滅を目にするのはほろ苦い思いだ。だから、自分にできる最高の方法でAIMにさよならを言うことにしよう。どのように登場したかを振り返ることで、様々な意味で、これからもいつでも一緒だと思えるだろう。

1997年2月、AOLエンジニアのバリー・アッペルマンにある特許が与えられた。「ユーザー定義可能なオンライン共有ユーザーリスト(User definable on-line co-user lists) …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る