KADOKAWA Technology Review
×
「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集中!
AIの標準化で主導権狙う中国、「インターネットの二の舞」警戒
China Photos | Getty
ニュース Insider Online限定
China wants to shape the global future of artificial intelligence

AIの標準化で主導権狙う中国、「インターネットの二の舞」警戒

中国政府がAIに力を入れているのは、自国の企業に競争力を与えることだけが目的ではないようだ。中国は、米国がインターネットの標準化で世界をリードしてきたように、AIの標準化を進めて世界をリードしようとしている。 by Will Knight2018.03.27

中国は、人工知能(AI)に大きな投資をしているだけではない。中国の専門家が、AIテクノロジーの世界標準を打ち立てることを目指しているのだ。

学術関係者や産業界の研究者、政府の専門家らが2017年11月に北京に集結し、AI政策の諸問題について話し合った結果をまとめた文書が、このほど中国語で公表された。それによると、中国の専門家はAI技術が持つ潜在的な影響力について詳細に渡って考えており、中国政府のAIに関する政策とともに、中国がAIの技術標準を策定する役割を担おうとしていることが伺える。

中国企業にはこれらの技術標準を遵守することが求められており、中国のAIテクノロジーが世界規模で普及していくにつれ、世界のAIの動向に影響を及ぼすかもしれない。実際、テンセント(Tencent)やアリババ(Alibaba)をはじめとする中国の大企業は、クラウド機能に急ピッチでAIテクノロジーを取り入れながら、海外へとサービスを展開しつつある(「Inside the Chinese lab that plans to rewire the world with AI」参照)。

「中国政府は標準化を自国の企業に競争力を与える手段としてだけでなく、追いかける立場からペースメーカーへとのし上がるための方策として考えています」と、 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
  3. A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
  4. How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
  5. The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る