KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
カバーストーリー 無料会員限定
I Saw Alphabet’s Health Watch

アルファベットのヘルスウォッチを見た

アルファベット(グーグル)のヘルスケア系スピンオフ事業ベリリが開発中のヘルスウォッチのメディア初登場記事。 by Antonio Regalado2016.09.29

アルファベット(グーグル)のヘルスケア系スピンオフ、ベリリの事業は、なんとなく、クリスマス1カ月前のサンタの工場を思わせる。ベリリの研究所は、希望に満ちてはいるものの、届けるにはまだ少し準備が足りないアイデアでいっぱいなのだ。アイデアには血糖値を検出するコンタクトレンズやがんを検知するリストバンドをはじめ、人間はどの状態が健康なのかといった壮大な研究まである。

しかし先週、マウンテンビューにあるベリリを訪れた時、私はベリリ製ヘルストラッキング時計の試作版を見た(私の知る限りでは)初めてのジャーナリストになった。

試作版の時計のひとつめが実現したのではなく、ベリリのブライアン・オーティスCTO(最高技術責任者、低電力電子工学の専門家で、ワシントン大学の教授)によれば、ベリリは「何百個も」の時計を試作済みだ。

別の話題について取材した時、時計を身につけてインタービューに応じたオーティスCTOは時計を少しだけ見せてくれたが、「技術的な詳細についてはあまり話したくありません」と時計を私の手から取り上げながらいった。

ベリリは検索エンジンの巨大企業グーグルの実験プロジェクト「X」から生まれたスピンオフ事業だ。昨年、さらに成長を続ける自社の野望を表現するため「アルファベット」と改称したときから、グーグルXは家庭用ガジェットの販売や自動運転自動車、さまざまな医療機器の開発まで手掛けている。

時計は、「センサーとソフトウェア、科学」を組み合わせて病気を測定して対処可能にするというベリリの重要な商品になるかもしれない。

2015年6月、ブルームバーグが最初にグーグルのライフサイエンス部門のスピンオフ事業が「ヘルストラッキング・リストバンド」を開発したと報じた。医療系研究者が「患者の容態について、分刻みのデータ」を収集できるリストバンドは、脈拍や心拍数、体温、皮膚温、照度や騒音の度合いを計測する。

私が見た試作品は、ごく普通の外観の真ちゅう色のアナログ時計風ケースに組み込まれており、ボタンはひとつも見当たらなかった。オーティスCTOはその時計を「心拍数と活動モニター」と呼び、少なくとも2世代目のデバイスだと話した。

新事実がいくつか判明した。第1はディスプレイだ。電子インク(消費電力の少ないディスプレイだ)を使ったペーパーホワイト色の丸いダイヤル式のデジタル時計で、「もしこの時計を身につけるなら、毎日は着け外しできません。着け外しをすれば役に立たないのです」とオーティスCTO …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
  2. Digging for clues about the North Pole’s past 12万年前は無氷だった?海底22メートルの泥で掘り起こす北極点の謎
  3. Is carbon removal in trouble? 炭素除去業界に激震、最大顧客のマイクロソフトが購入を一時停止
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る