KADOKAWA Technology Review
×
来れ!世界を変える若きイノベーター。IU35 2025 候補者募集中。
工事の遅れをGoPro画像から分析、建設現場向けAIが英国で活躍中
Saad Salim / Unsplash
人工知能(AI) 無料会員限定
AI that scans a construction site can spot when things are falling behind

工事の遅れをGoPro画像から分析、建設現場向けAIが英国で活躍中

英国とイスラエルを拠点にするスタートアップ企業が、建設現場における遅れや誤りを自動的に警告する画像認識ソフトウェアを開発した。英国の大手建設会社がいくつかの大型住宅建設に利用中だ。 by Will Douglas Heaven2020.10.20

建設工事現場は人と部材とが複雑に入り組んだ膨大なジグソーパズルのようなものだ。それぞれのピースをちょうどよいタイミングできちんとつなぎ合わせて完成させなければならない。プロジェクトが大きくなればなるほど、ミスや遅れが発生した際にかさむ費用は大きくなる。マッキンゼーは、現場での管理不行き届きによるコスト増が建設産業全体で年間1.6兆ドルに達していると見積っている。しかし、一般的には、1500室ある建物を建設する場合でも、監督する管理者は5人ぐらいしかいないかもしれない。そう述べるのは英国とイスラエルを拠点にするスタートアップ企業、ビルドッツ(Buildots)の創業者で最高経営責任者(CEO)であるロイ・ダノンだ。「それほど大量の細かい点を人間がコントロールするのは絶対に不可能です」。

ダノンCEOは、この問題を解決するのに人工知能(AI)が役に立つと考えている。ビルドッツは、進行中の建設プロジェクトのあらゆる詳細をモニターし、遅れや誤りを自動的に警告する画像認識システムを開発している。すでにヨーロッパ最大の建設会社2社で利用されており、その内の1社である英国の大手建設会社、ウェイツ(Wates)はいくつかの大型住宅建設に用いている。建設は本質的に一種の製造だとダノンCEOは述べる。今やハイテク工場が工 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s pretty easy to get DeepSeek to talk dirty 「お堅い」Claude、性的会話に応じやすいAIモデルは?
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
  3. Google’s new AI will help researchers understand how our genes work グーグルが「アルファゲノム」、遺伝子変異の影響を包括的に予測
  4. Calorie restriction can help animals live longer. What about humans? 「若返り薬」より効果? カロリー制限のメリット・デメリット
  5. When AIs bargain, a less advanced agent could cost you 大規模モデルはやっぱり強かった——AIエージェント、交渉結果に差
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る