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「技術は中立ではない」と説くローマ教皇の回勅、誰がAIを正すのか
AP Photo/Emilio Morenatti
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How the Pope’s Magnifica Humanitas offers a template for individuals to meet the AI moment

「技術は中立ではない」と説くローマ教皇の回勅、誰がAIを正すのか

「技術は決して中立ではない」。ローマ教皇レオ14世が2026年5月に発表したAIに関する回勅は、そう説く。政府が規制しきれず企業も信頼できない中、AIを正す責任を担うのは誰か。カトリックの修道者であり社会的責任投資(SRI)の提唱者による寄稿。 by Susan Francois2026.06.03

この記事の3つのポイント
  1. 教皇レオ14世の回勅はAIを「中立でない商業製品」と定義し、権力集中への警鐘を鳴らす
  2. 制度的監視が機能不全に陥る中、機関投資家が株主決議を通じてAIガバナンスの空白を埋めてきた
  3. 宗教的・世俗的投資家が連携するこの動きは、AIの公共的統治における株主行動の有効性を示す
summarized by Claude 3

教皇レオ14世が2026年5月25日に発表した人工知能(AI)に関する新しい回勅(日本版注:ローマ教皇が全世界の司教や信者に向けて発する重要文書)『マニフィカ・フマニタス(Magnifica Humanitas、壮大なる人類)』には、テクノロジストや政策立案者が真剣に受け止めるべき一文が含まれている。「テクノロジーは決して中立ではない」。レオ教皇の今回の回勅は、産業革命以来最大の人類の変革をもたらしつつあるAIの時代に、勇気と連帯をもって行動するよう全人類に呼びかける明確なメッセージだ。レオ教皇が述べるように、私たちの前に立ちはだかる選択、すなわちAIが突きつける選択は、バベルの塔か、共通の人類の再建かという二択である。

旧約聖書のバベルの塔の物語では、人間たちは天にまで届く巨大な建造物を築こうとしたが、神が関わった者たちを互いに理解できなくさせたことで、その計画は頓挫した。バベルの塔の構築は神の戒めや人間的な代償への配慮を一切欠いた、ひたすら成長を追い求める営みであった。その結果は失敗と分断だった。

しかし、ネヘミヤ記はこれとは対照的な物語を伝えている。暴力と流浪の時代を経てエルサレムを再建する営みが、人類の協調的な回復力を示す機会となるのだ。レオ教皇の回勅が述べるように、「都市は1人の人間の主導によってではなく、すべての人々の共同責任によって再生する。男性も女性も、祭司も職人も、家長も若者も、それぞれが役割を担う。それは神を中心に据えた営みであり、石で建て直す前に関係性を再建するものだ」。

私たちが今どちらの道を突き進んでいるか、疑う余地があるだろうか。そして、どちらの道を共に歩むべきか、疑いの余地があるだろうか。

ともにカトリック教徒である私たちは、修道共同体の一員であり、社会的責任投資(SRI)運動の長年の提唱者でもある。私たちとこの運動にとって特に重要なのは、AIは自然の力でも超合理的で言語に絶する存在でもないというレオ教皇の指摘だ。レオ教皇は、AIは結局のところ単なる商業製品に過ぎず、商業と社会全体に対する過剰な権力が極めて少数の手に集中しつつある歴史的な時点に登場したものだと改めて示している。

これは力強いメッセージだ。そして、機関投資家が何年もかけて実践してきたメッセージでもある。この回勅は新たな地平を切り開くというよりも、国家や国際機関ではなく株主が主導してすでに進行中のガバナンスの …

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MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

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