全世界の経済活動や睡眠時間をビッグ・ログデータで分析してみた
インターネットの普及で損する業界、得する業界、睡眠時間の変化など、1兆件のログデータで全人類の統計調査ができた。 by Emerging Technology from the arXiv2017.02.01
1995年、世界でインターネットに接続していたのは約4000万人だった。2000年には約4億人になり、2016年には約35億人に達した。世界人口の半数近くが、たったひとつのテクノロジーでつながれているのだ。
尋常でない数であり、そこから興味深い可能性が見えてくる。これほどまでに多くの人びとが接続されている以上、インターネットは、ほとんど想像を超える規模で人間の行動を測定する一種の人口動態センサーのように使えないだろうか?
1月31日、シカゴ大学のクラウス・アッカーマン研究員のチームは、2006年から2013年の間にどのように機器がインターネットに接続し、切断されたかを研究することで、人口動態統計学的にインターネットのログデータを使ったという。研究チームは、世界的規模で、15分ごとの分解能で集計し、1兆件という驚くべき数で観測したのだ。
では、この莫大なデータセットは人間の何を明らかにするのだろうか?
研究チームは、2つの情報源を組み合わせてデータセットを構築した。ひとつは2006年から2016年の間に、機器がインターネットに接続したかを調べるために定期的にIPアドレスを検査したログだ。もうひとつは、各機器の位置を明らかにするIPアドレスと地理情報を結びつける商業データベースだ。ふたつの情報を組み合わせたことで、2006年から2012年の間に、122カ国の15分ごとのインターネット使用を網羅する、膨大なデータベースが生成された。
研究チームはまず、どれだけインターネット接続が拡大し、全世界の社会に普及するかを調査したところ、世界のどこでも同じパターンに従っていることがわかった。
インターネット接続はゆっくりと拡大し始め、その後急激に拡大し、やがて全員がアクセスできるようになって横ばいになる。研究チームの予測した通り、接続数はS字型のカーブを描き、各国の3人家族にひとつのIPアドレスがある状態にな …
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