フラッシュ2022年7月7日
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京大発スタートアップ、核融合発電の試験プラント建設へ
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]京都大学発スタートアップである京都フュージョニアリングは、核融合発電システムによる発電を試験するプラント「UNITY(Unique Integrated Testing Facility、独自統合試験施設)」の基本設計を完了し、2024年末の発電試験開始に向けた建設プロジェクトに着手した。核融合発電システムの試験施設はこれまで世界に存在せず、核融合による発電可能性を実証した事例もなかった。UNITYは、核融合プラントの主要な機器の試験施設として、また核融合発電の総合的な技術実証施設として、世界に先駆けた開発計画となる。
UNITYは、核融合炉と同等の環境を構築する「炉内環境試験装置」に加え、熱を取り出す「ブランケット」、取り出した熱を輸送する「液体金属ループ」、「先進熱交換器」および「発電システム」、プラズマを加熱する「プラズマ加熱装置」、プラズマを排気する「ダイバータ」、「水素同位体回収循環装置」、そして核融合燃料の循環を試験する「燃料サイクル実証系」を備える。「核融合炉からの熱取り出し」並びに「発電」に用いられる一連の特殊機器を核融合発電所の実環境に近い条件下で統合的に開発試験することを目的としており、核融合炉内と同等の高温・強磁場の環境を放射性物質を用いること無く構築し、一連の発電システムを実証する。
UNITY発電プラントの建設は、国内パートナー企業複数社との連携により実施する。プラント建設の開始時期は2022年8月を予定しており、2023年3月にプラント中核ループを完成させ、2024年12月に発電実証試験を開始する。
近年、核融合の実用化に向けた動きが世界的に加速しており、米英では2040年までの核融合による発電計画が発表されている。しかしながら、従来の研究開発はプラズマ領域に集中しており、核融合発電の実用化に不可欠な熱取り出しなどの発電機器の開発やプラント全体のエンジニアリング技術は未だ途上段階にあった。
(中條)
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